WordPressのDNS設定を初心者向けに解説|独自ドメインが反映されない原因と解決手順

はじめに

WordPressで独自ドメインを使おうとしたとき、「DNS設定が必要です」「ネームサーバーを変更してください」といった案内を見て、難しく感じたことはありませんか。

DNSは、ドメインとサーバーを結びつけるための重要な仕組みです。WordPressそのものの操作とは少し分野が違うため、初心者にとってはつまずきやすいポイントです。

特に、独自ドメインを取得したのにWordPressサイトが表示されない、サーバーを移転したらサイトにアクセスできなくなった、SSL化したのに警告が出るといったトラブルは、DNS設定が原因になっているケースが少なくありません。

この記事では、WordPressのDNS設定について初心者にもわかりやすく解説します。独自ドメインをWordPressに反映させるために必要な設定、反映されない原因、確認すべきポイント、よくある失敗まで順番に紹介します。

1. WordPressのDNS設定とは?初心者向けに基本を解説

1-1. DNSとはドメインとサーバーをつなぐ仕組み

DNSとは「Domain Name System」の略で、ドメイン名とサーバーの場所を結びつける仕組みです。

たとえば、ユーザーがブラウザに「example.com」と入力したとき、インターネット上ではそのドメインがどのサーバーを指しているのかを確認します。このときに使われるのがDNSです。

Webサイトのデータは、レンタルサーバーなどのサーバー上に保存されています。しかし、ユーザーは通常、サーバーのIPアドレスではなく、独自ドメインを使ってサイトにアクセスします。

つまりDNSは、わかりやすい住所である「ドメイン」と、実際にサイトデータが置かれている「サーバー」をつなぐ案内板のような役割を持っています。

WordPressで独自ドメインを使う場合も、このDNS設定によって「このドメインにアクセスしたら、このWordPressサイトを表示する」と指定する必要があります。

1-2. WordPressでDNS設定が必要になる主なケース

WordPressでDNS設定が必要になるのは、主に独自ドメインやサーバーを扱うときです。

代表的なケースは、次のような場面です。

新しく取得した独自ドメインをWordPressサイトに設定するとき、レンタルサーバーを契約してWordPressを始めるとき、別のサーバーへWordPressを移行するとき、WordPress.comで独自ドメインを利用するとき、サブドメインをWordPressサイトに割り当てるときなどです。

また、Webサイトだけでなくメールを同じ独自ドメインで使っている場合は、DNS設定がメール送受信にも関係します。

そのため、WordPressのDNS設定を変更するときは、WebサイトだけでなくメールやSSLへの影響も確認することが大切です。

1-3. 独自ドメイン・ネームサーバー・DNSレコードの違い

WordPressのDNS設定で混乱しやすいのが、「独自ドメイン」「ネームサーバー」「DNSレコード」という言葉の違いです。

独自ドメインとは、自分で取得して利用するオリジナルのドメイン名です。たとえば「example.com」のようなものです。ブログや企業サイトのURLとして使われます。

ネームサーバーとは、ドメインのDNS情報を管理するサーバーのことです。ドメインがどのサーバーを指すのか、メールはどこで受信するのかといった情報を管理します。

DNSレコードとは、ネームサーバー内に登録される具体的な設定情報です。Webサイトの表示先を指定するAレコード、別名を指定するCNAMEレコード、メールサーバーを指定するMXレコードなどがあります。

簡単に言うと、独自ドメインは「住所」、ネームサーバーは「住所録を管理する場所」、DNSレコードは「住所録に書かれている具体的な案内情報」です。

1-4. WordPress.comとレンタルサーバー型WordPressの違い

WordPressには、大きく分けて「WordPress.com」と「レンタルサーバーにインストールするWordPress」があります。

WordPress.comは、WordPress.com上でブログやサイトを作成するサービスです。独自ドメインを使う場合は、WordPress.com側の案内に従ってネームサーバーやDNSレコードを設定します。

一方、レンタルサーバー型のWordPressは、エックスサーバー、ConoHa WING、ロリポップなどのサーバーにWordPressをインストールして使う方法です。一般的に「WordPressでブログを始める」と言う場合は、こちらを指すことが多いです。

レンタルサーバー型WordPressでは、ドメイン取得サービス側とレンタルサーバー側の両方で設定が必要になることがあります。

同じWordPressでも、WordPress.comなのか、レンタルサーバーに設置したWordPressなのかによってDNS設定の方法が異なるため、まずは自分がどちらのWordPressを使っているのか確認しましょう。

2. WordPressで独自ドメインを使うために必要なDNS設定

2-1. ドメイン取得サービス側で行う設定

独自ドメインをWordPressで使うには、まずドメイン取得サービス側で設定を行います。

ドメイン取得サービスとは、お名前.com、ムームードメイン、Xserverドメイン、ConoHa、バリュードメインなど、ドメインを取得・管理するサービスのことです。

ここで行う主な設定は、ネームサーバーの変更またはDNSレコードの編集です。

レンタルサーバー側が指定するネームサーバーを使う場合は、ドメイン管理画面でネームサーバーを変更します。たとえば、契約しているレンタルサーバーが指定しているネームサーバーを、ドメインの設定画面に入力します。

一方、ドメイン取得サービス側のDNS管理機能を使い続ける場合は、AレコードやCNAMEレコードを編集して、WordPressがあるサーバーを指定します。

どちらの方法を使うかは、契約しているサーバーやドメイン管理サービスの案内によって異なります。

2-2. レンタルサーバー側で行う設定

ドメイン取得サービス側だけでなく、レンタルサーバー側にも独自ドメインを追加する必要があります。

レンタルサーバーにドメインを追加していない状態では、DNSが正しくサーバーを指していても、サーバー側でどのサイトを表示すればよいか判断できないことがあります。

レンタルサーバーの管理画面では、独自ドメイン設定、ドメイン追加、サイト追加などのメニューから、取得したドメインを登録します。

その後、WordPressのインストール先としてそのドメインを選択したり、既存のWordPressサイトにドメインを紐づけたりします。

サーバーによっては、ドメイン追加と同時に無料SSL設定やWordPress簡単インストールを進められる場合もあります。

2-3. ネームサーバーを変更する方法

ネームサーバーを変更する方法は、WordPressのDNS設定でよく使われる方法です。

基本的な流れは、まずレンタルサーバー側で指定されているネームサーバー情報を確認します。次に、ドメイン取得サービスの管理画面にログインし、対象ドメインのネームサーバー設定画面を開きます。

そこで、現在設定されているネームサーバーを、レンタルサーバー指定のネームサーバーに変更します。

ネームサーバーは複数指定するのが一般的です。入力ミスがあるとサイトが表示されない原因になるため、コピー&ペーストで正確に入力しましょう。

変更後、DNS情報がインターネット全体に反映されるまで時間がかかることがあります。すぐに表示されなくても、一定時間待ってから再確認することが大切です。

2-4. Aレコード・CNAMEレコードを設定する方法

ネームサーバー全体を変更せず、DNSレコードだけを設定する方法もあります。

Aレコードは、ドメインをIPアドレスに向けるためのDNSレコードです。たとえば「example.com」をレンタルサーバーのIPアドレスに向けるときに使います。

CNAMEレコードは、あるドメインを別のドメイン名の別名として指定するレコードです。よくある使い方として、「www.example.com」を「example.com」に向ける設定があります。

Aレコードを設定する場合は、ホスト名、種別、値、TTLなどを入力します。ホスト名には「@」や空欄を指定することがあり、値にはサーバーのIPアドレスを入力します。

CNAMEレコードを設定する場合は、ホスト名に「www」などを入力し、値に転送先となるドメイン名を指定します。

ただし、入力形式はドメイン管理サービスによって異なります。設定画面の説明やサーバー側のマニュアルを確認しながら進めましょう。

2-5. wwwあり・wwwなしの設定方法

WordPressサイトでは、「wwwあり」と「wwwなし」のどちらを使うかを決めておくことが重要です。

たとえば、次の2つは見た目が似ていますが、URLとしては別のものです。

https://www.example.com」

https://example.com」

両方で同じサイトが表示されるようにすることはできますが、SEOや管理の面では、どちらか一方に統一するのが一般的です。

wwwなしをメインにする場合は、example.comをサーバーに向け、www.example.comはCNAMEなどでexample.comに向ける設定を行います。そのうえで、サーバー側やWordPress側でwwwありからwwwなしへリダイレクトします。

wwwありをメインにする場合は、www.example.comを正式なURLとして設定し、wwwなしからwwwありへリダイレクトします。

どちらを選んでも問題ありませんが、WordPressアドレス、サイトアドレス、SSL設定、リダイレクト設定を統一することが大切です。

3. WordPressのDNS設定手順を初心者向けに解説

3-1. 手順1:利用中のサーバー情報を確認する

最初に確認するべきなのは、WordPressを設置しているサーバー情報です。

具体的には、レンタルサーバー名、対象ドメイン、ネームサーバー情報、サーバーのIPアドレス、WordPressのインストール先、SSL設定の有無を確認します。

ネームサーバーを変更する場合は、サーバー会社が指定しているネームサーバー名が必要です。Aレコードを設定する場合は、サーバーのIPアドレスが必要になります。

また、WordPressをすでにインストールしている場合は、どのドメインや初期ドメインにインストールされているかも確認しましょう。

ここを確認せずにDNS設定を変更すると、別のサーバーを指してしまったり、サイトが表示されなくなったりする原因になります。

3-2. 手順2:ドメイン管理画面にログインする

次に、独自ドメインを取得したサービスの管理画面にログインします。

お名前.com、ムームードメイン、Xserverドメイン、ConoHaなど、ドメインを取得したサービスによって管理画面は異なります。

ログインしたら、対象のドメインを選択し、ネームサーバー設定またはDNSレコード設定の画面を開きます。

複数のドメインを持っている場合は、設定対象を間違えないよう注意しましょう。似たようなドメイン名を複数管理している場合は、特に確認が必要です。

また、会社や制作会社から譲り受けたドメインの場合、ドメイン管理サービスがどこなのかわからないこともあります。その場合は、契約書や過去のメール、管理者情報を確認しましょう。

3-3. 手順3:ネームサーバーまたはDNSレコードを設定する

ドメイン管理画面を開いたら、ネームサーバーまたはDNSレコードを設定します。

レンタルサーバー側のDNS管理を使う場合は、ネームサーバーをサーバー指定のものに変更します。これにより、WebサイトやメールなどのDNS情報をサーバー側で管理できるようになります。

一方、ドメイン管理サービス側でDNSを管理する場合は、AレコードやCNAMEレコードを設定します。AレコードにはサーバーのIPアドレス、CNAMEレコードには別名として参照するドメインを入力します。

どちらの方法を選ぶ場合でも、設定値の入力ミスに注意してください。特に、余分なスペース、全角文字、不要なドット、古いIPアドレスの残存はよくあるミスです。

設定を保存したら、すぐに反映される場合もありますが、多くの場合は反映まで時間がかかります。

3-4. 手順4:WordPress側でサイトURLを確認する

DNS設定を行ったら、WordPress側のURL設定も確認します。

WordPress管理画面にログインし、「設定」から「一般」を開きます。そこに「WordPressアドレス」と「サイトアドレス」という項目があります。

ここに設定されているURLが、実際に使いたい独自ドメインと一致しているか確認しましょう。

たとえば、独自ドメインを「https://example.com」で使いたい場合、WordPressアドレスとサイトアドレスも同じURLになっている必要があります。

ただし、SSL設定が完了していない状態で無理に「https」に変更すると、管理画面にアクセスできなくなることがあります。URLを変更する前に、サーバー側でSSL設定が有効になっているか確認しておきましょう。

3-5. 手順5:SSL設定を有効化する

独自ドメインでWordPressを使うなら、SSL設定も必ず確認しましょう。

SSLとは、Webサイトとユーザーの通信を暗号化する仕組みです。SSLが有効なサイトは、URLが「http」ではなく「https」から始まります。

多くのレンタルサーバーでは、無料SSLを利用できます。サーバーの管理画面から、対象ドメインに対してSSLを有効化します。

ただし、DNS設定がまだ反映されていない状態では、SSL設定に失敗することがあります。サーバー側でドメインの向き先を確認できないためです。

SSL設定がうまくいかない場合は、DNSが正しく反映されているか確認してから、再度SSL設定を行いましょう。

3-6. 手順6:ブラウザで独自ドメインの表示を確認する

最後に、ブラウザで独自ドメインにアクセスし、WordPressサイトが正しく表示されるか確認します。

確認するときは、httpとhttps、wwwありとwwwなしの両方をチェックすると安心です。

たとえば、「http://example.com」「https://example.com」「http://www.example.com」「https://www.example.com」のようにアクセスして、意図したURLへ統一されるか確認します。

正常であれば、最終的に決めたURLへリダイレクトされ、WordPressサイトが表示されます。

表示されない場合や、別のサイトが表示される場合、SSL警告が出る場合は、DNS設定、サーバー側のドメイン設定、WordPressのURL設定を再確認しましょう。

4. 独自ドメインがWordPressに反映されない主な原因

4-1. DNSの反映に時間がかかっている

独自ドメインがWordPressに反映されない原因として多いのが、DNSの反映待ちです。

DNS設定を変更しても、その情報がすぐにインターネット全体へ反映されるとは限りません。数分で反映されることもあれば、数時間から最大で数日かかることもあります。

特にネームサーバーを変更した場合は、反映まで時間がかかる傾向があります。

設定直後にサイトが表示されないからといって、すぐに何度も設定を変更すると、かえって原因がわかりにくくなります。まずは設定内容が正しいか確認し、問題がなければ一定時間待ちましょう。

4-2. ネームサーバーの設定先が間違っている

ネームサーバーの設定先が間違っていると、独自ドメインは正しいサーバーを参照できません。

たとえば、エックスサーバーでWordPressを使っているのに、別のサーバーのネームサーバーが設定されたままになっていると、サイトは表示されません。

また、過去に使っていたサーバーのネームサーバーが残っているケースもあります。

ネームサーバーは複数指定することが多く、1つでも入力ミスがあるとトラブルの原因になる場合があります。サーバー会社の案内に記載されている値と、ドメイン管理画面の設定値を照合しましょう。

4-3. AレコードやCNAMEレコードの入力ミス

DNSレコードを直接編集している場合は、AレコードやCNAMEレコードの入力ミスが原因になりやすいです。

Aレコードには、正しいIPアドレスを入力する必要があります。古いサーバーのIPアドレスが残っていたり、数字を1文字間違えていたりすると、WordPressサイトは表示されません。

CNAMEレコードでは、参照先のドメイン名を間違えていないか確認します。wwwありの設定でCNAMEを使っている場合、wwwが正しくルートドメインに向いているかも重要です。

また、同じホスト名に矛盾するレコードが複数存在していると、意図しない挙動になることがあります。

4-4. サーバー側にドメインが追加されていない

DNSが正しく設定されていても、レンタルサーバー側にドメインが追加されていなければ、WordPressサイトが表示されないことがあります。

これは、ドメインがサーバーを指していても、サーバー側で「このドメインにはこのWordPressサイトを表示する」という設定ができていない状態です。

レンタルサーバーの管理画面で、対象ドメインが追加されているか確認しましょう。

また、WordPress簡単インストールを使った場合でも、インストール先のドメインを間違えていると、別のURLでWordPressが動作していることがあります。

4-5. WordPressのサイトURL設定が間違っている

WordPress側のサイトURL設定が間違っている場合も、独自ドメインが正常に表示されない原因になります。

WordPress管理画面の「設定」から「一般」を開き、WordPressアドレスとサイトアドレスを確認しましょう。

ここに旧ドメイン、初期ドメイン、仮URLなどが残っていると、独自ドメインにアクセスしても別のURLへ移動してしまうことがあります。

また、wwwあり・wwwなし、http・httpsの表記が混在している場合も注意が必要です。

ただし、URL設定を誤って変更すると管理画面に入れなくなることがあります。変更前にバックアップを取っておくと安心です。

4-6. SSL設定が完了していない

DNS設定は正しいのに、httpsでアクセスすると警告が出る場合は、SSL設定が完了していない可能性があります。

独自ドメインをサーバーに追加しただけでは、SSLが自動で有効にならない場合があります。レンタルサーバーの管理画面から無料SSLを設定し、反映を待ちましょう。

また、SSL証明書は、対象ドメインが正しくサーバーを向いていないと発行に失敗することがあります。

DNS設定を変更した直後はSSL設定が失敗することもあるため、少し時間をおいてから再度設定すると解決する場合があります。

4-7. ブラウザや端末のキャッシュが残っている

DNS設定やWordPressのURL設定を修正しても、ブラウザや端末のキャッシュが残っていると、古い情報が表示されることがあります。

特に、同じブラウザで何度も確認している場合、古いリダイレクト情報やDNS情報が残っていることがあります。

この場合は、ブラウザのキャッシュを削除する、シークレットウィンドウで確認する、別の端末や別の回線で確認するなどの方法が有効です。

スマートフォンのモバイル回線とパソコンのWi-Fiで表示結果が違う場合は、DNSの反映状況やキャッシュの影響を受けている可能性があります。

5. WordPressのDNS設定が反映されないときの解決手順

5-1. DNS反映状況を確認する

WordPressのDNS設定が反映されないときは、まずDNSの反映状況を確認しましょう。

DNSチェックツールを使うと、世界各地のDNSサーバーから見たドメインの向き先を確認できます。

確認するポイントは、Aレコードが正しいIPアドレスを指しているか、CNAMEレコードが正しいドメインを指しているか、ネームサーバーが変更後のものになっているかです。

自分の環境だけで表示されないのか、全体的にまだ反映されていないのかを切り分けることで、次に取るべき対応がわかりやすくなります。

5-2. ネームサーバーの設定を再確認する

ネームサーバーを変更した場合は、設定内容を再確認します。

レンタルサーバーが指定しているネームサーバーと、ドメイン管理画面に入力されているネームサーバーが一致しているか確認しましょう。

特に、サーバー会社ごとにネームサーバー名は異なります。別サービスのネームサーバーを入力していないか、過去の設定が残っていないかを見直します。

また、ネームサーバーを変更したつもりでも、保存が完了していない場合があります。変更後に確認画面や完了画面まで進んでいるかもチェックしましょう。

5-3. DNSレコードの値を見直す

AレコードやCNAMEレコードを使っている場合は、DNSレコードの値を見直します。

Aレコードの値には、サーバー指定のIPアドレスが入っているか確認します。サーバー移行をした場合、旧サーバーのIPアドレスが残っていることがよくあります。

CNAMEレコードでは、wwwの向き先が正しいか確認しましょう。wwwあり・wwwなしのどちらをメインにするかによって、設定内容が変わります。

また、不要なレコードや重複したレコードがないかも重要です。同じホスト名に複数のAレコードがある場合、意図しないサーバーへアクセスされることがあります。

5-4. サーバーのドメイン設定を確認する

DNS設定に問題がない場合は、レンタルサーバー側のドメイン設定を確認します。

サーバー管理画面にログインし、対象の独自ドメインが追加されているかを確認しましょう。

さらに、そのドメインにWordPressがインストールされているか、公開フォルダが正しいか、SSL設定が有効になっているかも確認します。

サーバーによっては、ドメインを追加してから反映まで時間がかかる場合があります。ドメイン追加直後に表示されない場合は、少し時間をおいて再確認しましょう。

5-5. WordPressアドレスとサイトアドレスを確認する

WordPress側の設定も必ず確認します。

管理画面にログインできる場合は、「設定」から「一般」を開き、WordPressアドレスとサイトアドレスを確認します。

ここに設定されているURLが、実際に使いたい独自ドメインと一致しているかを見ます。

httpとhttps、wwwありとwwwなしが混在している場合は、意図したURLに統一しましょう。

管理画面にログインできない場合は、サーバーのファイルやデータベースを編集して修正する方法もあります。ただし、初心者が直接編集するとトラブルが大きくなる可能性があるため、バックアップを取るか、サーバー会社のサポートに相談するのがおすすめです。

5-6. SSL証明書を再設定する

httpsで表示できない場合は、SSL証明書を再設定します。

レンタルサーバーの管理画面から、対象ドメインの無料SSL設定を確認しましょう。未設定になっている場合は有効化します。

すでに設定済みでもエラーが出る場合は、DNSが正しく反映された後に再設定することで改善する場合があります。

SSL証明書が有効になったら、WordPress側のURLもhttpsに統一します。あわせて、httpからhttpsへ自動的に転送されるか確認しましょう。

5-7. キャッシュを削除して再確認する

設定を修正したら、ブラウザや端末のキャッシュを削除して再確認します。

シークレットウィンドウでアクセスする、別のブラウザを使う、スマートフォンのモバイル回線で確認するなど、複数の環境でチェックすると原因を切り分けやすくなります。

また、WordPressにキャッシュ系プラグインを入れている場合は、プラグイン側のキャッシュも削除しましょう。

サーバー側にキャッシュ機能がある場合は、サーバー管理画面からキャッシュをクリアすることも有効です。

6. WordPressのDNS設定でよくある失敗と注意点

6-1. ネームサーバー変更とDNSレコード変更を混同している

WordPressのDNS設定でよくある失敗が、ネームサーバー変更とDNSレコード変更を混同してしまうことです。

ネームサーバーを変更すると、DNS情報の管理先そのものが変わります。一方、DNSレコード変更は、現在使っているネームサーバー内の設定内容を変更する作業です。

たとえば、ドメイン取得サービス側でAレコードを設定していても、ネームサーバーがレンタルサーバー側に向いている場合、そのAレコードは使われないことがあります。

つまり、どこでDNSを管理しているのかを理解していないと、設定したつもりでも反映されない状態になります。

まずは現在のネームサーバーを確認し、どの管理画面でDNSレコードを編集すべきかを把握しましょう。

6-2. 古いDNS設定を残したままにしている

サーバー移行やドメイン変更の際、古いDNS設定を残したままにしているとトラブルの原因になります。

旧サーバーのAレコードが残っている、使っていないCNAMEレコードが残っている、過去のサブドメイン設定が残っているといったケースです。

DNSレコードが複雑になっていると、どの設定が有効なのかわかりにくくなります。

不要なレコードは削除し、現在必要な設定だけに整理しましょう。ただし、メール用のMXレコードや認証用のTXTレコードなど、削除してはいけないものもあります。意味がわからないレコードは、削除前に必ず確認することが大切です。

6-3. メール用DNSレコードを削除してしまう

独自ドメインでメールを使っている場合、DNS設定の変更には特に注意が必要です。

メールの送受信には、MXレコード、TXTレコード、SPF、DKIM、DMARCなどのDNSレコードが関係することがあります。

WebサイトをWordPressに向けるつもりでDNS設定を変更した結果、メール用のレコードを削除してしまうと、メールが届かなくなったり、迷惑メール判定されやすくなったりすることがあります。

特にネームサーバーを変更すると、以前のDNSレコードが引き継がれない場合があります。

ネームサーバーを変更する前に、現在のDNSレコードを控えておき、メールに必要な設定を新しいDNS管理先にも登録しましょう。

6-4. SSL化前にURLを変更してしまう

WordPressのURLをhttpsに変更する前に、SSL設定が完了しているか確認しましょう。

SSL証明書が発行されていない状態でWordPressアドレスやサイトアドレスをhttpsに変更すると、管理画面にアクセスできなくなることがあります。

正しい順番は、まずDNSを設定し、ドメインがサーバーを向いていることを確認します。次に、サーバー側でSSLを有効化します。その後、WordPressのURLをhttpsに統一します。

順番を間違えると復旧作業が必要になるため、初心者は特に注意しましょう。

6-5. サーバー移行時にDNS切り替えの順番を間違える

WordPressを別のサーバーへ移行する場合、DNS切り替えの順番が重要です。

先にDNSを新サーバーへ向けてしまい、その後にWordPressデータを移行すると、移行中にサイトが表示されなくなる可能性があります。

一般的には、先に新サーバーへWordPressのデータとデータベースを移行し、動作確認を行ってからDNSを切り替えます。

また、メールも同じドメインで使っている場合は、メールサーバーの設定も忘れずに確認します。

DNS切り替え後は、旧サーバーと新サーバーの両方にアクセスが分散する時間帯が発生することがあります。移行直後は旧サーバーをすぐに解約せず、一定期間残しておくと安心です。

7. サーバー別・ドメインサービス別のDNS設定で確認すべきポイント

7-1. エックスサーバーでWordPressを使う場合

エックスサーバーでWordPressを使う場合は、サーバーパネルで独自ドメインを追加し、ドメイン側のネームサーバーをエックスサーバー指定のものに設定する流れが一般的です。

Xserverドメインで取得したドメインであれば、サーバーとの連携がしやすく、管理画面上で設定を進めやすいのが特徴です。

確認すべきポイントは、サーバーパネルに対象ドメインが追加されているか、WordPressが正しいドメインにインストールされているか、無料SSLが有効になっているかです。

他社で取得したドメインを使う場合は、ドメイン管理サービス側でネームサーバーを正しく変更する必要があります。

7-2. ConoHa WINGでWordPressを使う場合

ConoHa WINGでWordPressを使う場合は、ConoHaの管理画面からドメイン追加、WordPressインストール、SSL設定をまとめて行える場合があります。

ConoHaでドメインも管理している場合は設定が比較的シンプルですが、他社ドメインを使う場合は、ドメイン管理サービス側でConoHa指定のネームサーバーに変更します。

確認すべきポイントは、サイト管理画面で対象ドメインが選択されているか、WordPressのインストール先が正しいか、無料独自SSLが有効になっているかです。

DNS変更後すぐにSSL設定が有効にならない場合は、反映を待ってから再度確認しましょう。

7-3. ロリポップでWordPressを使う場合

ロリポップでWordPressを使う場合は、ロリポップのユーザー専用ページで独自ドメインを設定し、WordPressをインストールします。

ムームードメインで取得したドメインと組み合わせる場合は、同じGMOペパボ系のサービスとして連携しやすいのが特徴です。

他社ドメインを利用する場合は、ドメイン取得サービス側でロリポップ指定のネームサーバーを設定するか、DNSレコードを編集します。

確認すべきポイントは、独自ドメイン設定が完了しているか、公開フォルダが正しいか、WordPressが対象ドメインにインストールされているか、SSL設定が有効かです。

7-4. お名前.comで独自ドメインを管理している場合

お名前.comで取得したドメインをWordPressで使う場合は、ドメイン管理画面でネームサーバー設定またはDNSレコード設定を行います。

レンタルサーバー側のDNSを使う場合は、サーバー会社が指定するネームサーバーに変更します。

お名前.com側のDNS機能を使い続ける場合は、AレコードやCNAMEレコードを設定してWordPressのサーバーへ向けます。

注意点は、どのDNS管理機能を使っているのかを明確にすることです。ネームサーバーを他社サーバーに変更している場合、お名前.com側で編集したDNSレコードが反映されないことがあります。

また、メールを利用している場合は、MXレコードやTXTレコードを誤って削除しないようにしましょう。

7-5. ムームードメインで独自ドメインを管理している場合

ムームードメインで独自ドメインを管理している場合も、ネームサーバー変更またはDNSレコード編集によってWordPressサイトに接続します。

ロリポップやヘテムルなど関連サービスを使う場合は、サービス連携の設定が用意されていることがあります。

他社レンタルサーバーでWordPressを使う場合は、そのサーバーが指定するネームサーバーをムームードメイン側に設定します。

ムームーDNSを使って個別に設定する場合は、AレコードやCNAMEレコードを正しく入力します。

確認すべきポイントは、ムームーDNSを利用しているのか、他社ネームサーバーを利用しているのかです。ここを間違えると、設定した内容が反映されない原因になります。

8. WordPressのDNS設定後に確認すべき項目

8-1. 独自ドメインでサイトが表示されるか

DNS設定後は、まず独自ドメインでWordPressサイトが表示されるか確認します。

ブラウザに独自ドメインを入力し、トップページが正しく表示されるか見ましょう。

トップページだけでなく、記事ページ、固定ページ、画像、CSS、JavaScriptなども正しく読み込まれているか確認すると安心です。

一部のページだけ表示が崩れる場合は、WordPressのURL設定やキャッシュ、SSLの混在コンテンツが原因になっていることがあります。

8-2. httpからhttpsへリダイレクトされるか

SSL設定が完了している場合は、httpでアクセスしたときにhttpsへ自動転送されるか確認しましょう。

たとえば、「http://example.com」にアクセスして、最終的に「https://example.com」へ移動すれば正常です。

httpのまま表示される場合は、SSL設定はできていてもリダイレクト設定が不十分な可能性があります。

レンタルサーバーの常時SSL設定、WordPressのURL設定、リダイレクト設定を確認しましょう。

8-3. wwwあり・wwwなしが正しく統一されているか

wwwあり・wwwなしのURLが正しく統一されているかも重要です。

https://www.example.com」と「https://example.com」の両方にアクセスし、意図したURLへリダイレクトされるか確認しましょう。

両方で同じ内容が表示されるだけでリダイレクトされていない場合、検索エンジンから別々のURLとして認識される可能性があります。

SEOの観点でも、どちらか一方に統一しておくことをおすすめします。

8-4. 管理画面にログインできるか

DNS設定やURL変更後は、WordPress管理画面にログインできるか確認しましょう。

管理画面のURLにアクセスし、通常どおりログインできるかをチェックします。

ログイン後、投稿編集、メディアアップロード、プラグイン更新など、基本的な操作ができるかも確認しておくと安心です。

管理画面にアクセスできない場合は、WordPressアドレスやサイトアドレスの設定ミス、SSL設定の不備、リダイレクト設定の問題が考えられます。

8-5. メール送受信に影響が出ていないか

独自ドメインでメールを使っている場合は、DNS設定後にメール送受信も確認しましょう。

Webサイトは正常に表示されていても、MXレコードやTXTレコードが正しく設定されていなければ、メールに問題が出ることがあります。

確認する内容は、メールを送信できるか、受信できるか、迷惑メールに入りやすくなっていないかです。

特にネームサーバーを変更した場合は、変更前に使っていたメール用DNSレコードが新しいDNS管理先に引き継がれているか確認しましょう。

9. WordPressのDNS設定に関するよくある質問

9-1. DNS設定の反映にはどれくらい時間がかかる?

DNS設定の反映時間は、数分で完了することもあれば、数時間から最大で数日かかることもあります。

Aレコードの変更は比較的早く反映されることがありますが、ネームサーバー変更は時間がかかる場合があります。

また、自分の環境ではまだ古い情報が表示されていても、別の環境ではすでに新しい情報に切り替わっていることがあります。

設定後すぐに表示されない場合でも、まずは設定内容が正しいか確認し、問題がなければ一定時間待つことが大切です。

9-2. DNS設定を間違えるとWordPressは消える?

DNS設定を間違えても、通常はWordPressのデータそのものが消えるわけではありません。

DNSは、ドメインをどのサーバーに向けるかを指定する設定です。そのため、設定を間違えるとサイトにアクセスできなくなることはありますが、サーバー上のWordPressファイルやデータベースが削除されるわけではありません。

ただし、サーバー移行やドメイン変更作業中にファイルやデータベースを誤って削除すると、WordPressのデータが失われる可能性があります。

DNS設定を変更する前に、WordPressのバックアップを取っておくと安心です。

9-3. ネームサーバーとAレコードはどちらを変更すべき?

ネームサーバーを変更するか、Aレコードを変更するかは、DNSをどこで管理したいかによって変わります。

レンタルサーバー側でWebサイトもメールもまとめて管理したい場合は、ネームサーバーをサーバー指定のものに変更する方法がわかりやすいです。

一方、ドメイン管理サービス側でDNSを管理し続けたい場合や、メールを別サービスで使っている場合は、AレコードやCNAMEレコードだけを変更する方法が向いています。

初心者の場合は、利用しているレンタルサーバーのマニュアルに沿って設定するのがおすすめです。メールを使っている場合は、メール用DNSレコードを消さないよう特に注意しましょう。

9-4. DNS設定後にサイトが表示されない場合は待つべき?

DNS設定後にサイトが表示されない場合、まずは設定内容を確認しましょう。

ネームサーバー、Aレコード、CNAMEレコード、サーバー側のドメイン設定、WordPressのURL設定に間違いがないかを見直します。

設定が正しい場合は、DNSの反映待ちである可能性があります。その場合は、数時間程度待ってから再確認しましょう。

ただし、明らかにネームサーバーが違う、IPアドレスが間違っている、サーバーにドメインを追加していないといった場合は、待っても解決しません。

「待つべきか」「修正すべきか」を判断するためにも、DNSチェックツールやサーバー管理画面で状態を確認することが大切です。

9-5. メールを使っている場合の注意点は?

独自ドメインでメールを使っている場合、DNS設定の変更には十分注意しましょう。

WebサイトをWordPressに向けるだけのつもりでも、ネームサーバーを変更するとメールの設定に影響が出ることがあります。

メールを使うには、MXレコードやTXTレコードなどが正しく設定されている必要があります。SPF、DKIM、DMARCといった認証用レコードも、メールの到達率や迷惑メール判定に関係します。

DNSを変更する前に、現在のメール用レコードを控えておき、新しいDNS管理先にも同じ内容を設定しましょう。

不安な場合は、ネームサーバー全体を変更するのではなく、Webサイト用のAレコードだけを変更する方法も検討できます。

まとめ

WordPressで独自ドメインを使うには、DNS設定の理解が欠かせません。

DNSは、ドメインとサーバーをつなぐ仕組みです。WordPressサイトを独自ドメインで表示するには、ドメイン取得サービス側でネームサーバーやDNSレコードを設定し、レンタルサーバー側でもドメイン追加やSSL設定を行う必要があります。

独自ドメインが反映されない場合は、DNSの反映待ち、ネームサーバーの設定ミス、AレコードやCNAMEレコードの入力ミス、サーバー側のドメイン未設定、WordPressのURL設定ミス、SSL設定の不備、キャッシュの影響などが考えられます。

特に初心者がつまずきやすいのは、ネームサーバー変更とDNSレコード変更の違いです。現在どこでDNSを管理しているのかを確認し、正しい管理画面で設定することが大切です。

また、独自ドメインでメールを使っている場合は、MXレコードやTXTレコードを削除しないよう注意しましょう。Webサイトの表示だけでなく、メール送受信にもDNS設定は関係します。

WordPressのDNS設定は一見難しく感じますが、仕組みを理解して順番に確認すれば、初心者でも対応できます。焦って何度も設定を変更するのではなく、サーバー情報、ドメイン管理画面、DNSレコード、WordPressのURL、SSL、キャッシュを一つずつ確認しながら進めましょう。