ワードプレス管理者とは?権限・追加方法・変更時の注意点を初心者向けに解説

はじめに

ワードプレスでサイトを運営していると、「管理者を追加したい」「外注先に管理者権限を渡しても大丈夫?」「管理者を変更したらサイトに影響はある?」といった場面が出てきます。

ワードプレスの管理者は、サイト全体を操作できる非常に強い権限を持つユーザーです。記事の投稿や編集だけでなく、テーマやプラグインの追加、ユーザー管理、サイト設定の変更など、サイト運営に関わる重要な操作ができます。

そのため、ワードプレス管理者の意味を正しく理解せずに権限を付与してしまうと、誤操作による表示崩れ、プラグインの削除、アカウントの乗っ取り、不審なユーザー追加などのトラブルにつながる可能性があります。

この記事では、ワードプレス管理者とは何か、他のユーザー権限との違い、管理者の追加・変更・削除方法、権限を渡すときの注意点まで、初心者向けにわかりやすく解説します。

1. ワードプレス管理者とは?初心者向けにわかりやすく解説

1-1. ワードプレスの「管理者」とはサイト全体を管理できるユーザー権限

ワードプレスの管理者とは、サイト内で最も多くの操作権限を持つユーザー権限のことです。

ワードプレスには、ユーザーごとに「どこまで操作できるか」を決める権限グループがあります。その中でも管理者は、投稿や固定ページの管理だけでなく、テーマ、プラグイン、ユーザー、サイト設定など、サイト全体に関わる操作ができます。

たとえば、ブログ記事を書くだけの人には「投稿者」や「編集者」の権限で十分な場合があります。一方、サイトのデザイン変更、機能追加、ユーザー追加、セキュリティ設定などを行う人には、管理者権限が必要になることがあります。

つまり、ワードプレス管理者は「サイトの運営責任者」または「サイト全体を管理できるユーザー」と考えるとわかりやすいでしょう。

1-2. 管理者ができる主な操作

ワードプレス管理者ができる主な操作は、以下のようなものです。

・投稿や固定ページの作成、編集、削除
・画像やPDFなどのメディア管理
・テーマの追加、変更、削除
・プラグインの追加、有効化、停止、削除
・ユーザーの追加、削除、権限変更
・サイトタイトルやURLなどの基本設定変更
・メニューやウィジェットの編集
・コメント管理
・バックアップやセキュリティ関連プラグインの設定
・ワードプレス本体、テーマ、プラグインの更新

このように、管理者権限があればサイトの見た目や機能、運営体制まで変更できます。便利な反面、間違った操作をするとサイト全体に影響が出るため、取り扱いには注意が必要です。

1-3. 管理者権限が必要になるケース

管理者権限が必要になる代表的なケースは、サイト全体の設定や機能に関わる作業を行うときです。

たとえば、新しいプラグインを導入したい場合、通常は管理者権限が必要です。お問い合わせフォームを追加する、SEO対策プラグインを設定する、バックアッププラグインを導入する、といった作業も管理者権限で行うことが多くなります。

また、サイト制作会社や外部のエンジニアに修正を依頼するとき、一時的に管理者権限が必要になることもあります。テーマファイルの調整、表示不具合の修正、セキュリティ設定の見直しなどは、管理者でなければ対応できない場合があります。

ただし、記事の作成や画像のアップロードだけであれば、必ずしも管理者権限は必要ありません。必要な作業内容に応じて、適切な権限を選ぶことが大切です。

1-4. 「管理画面にログインできる人」と「管理者権限を持つ人」の違い

ワードプレスでは、管理画面にログインできるユーザーがすべて管理者というわけではありません。

たとえば、「投稿者」や「編集者」の権限を持つユーザーも、管理画面にはログインできます。ただし、表示されるメニューや操作できる範囲は制限されています。

投稿者であれば、自分の記事を作成・編集できますが、プラグインの追加やテーマ変更はできません。編集者であれば、他のユーザーの記事を編集できる場合がありますが、サイト全体の設定変更はできません。

一方、管理者は管理画面内のほぼすべてのメニューにアクセスできます。

つまり、「管理画面にログインできること」と「管理者権限を持っていること」は別物です。外注先や社内メンバーにアカウントを発行するときは、単にログイン情報を渡すのではなく、どの権限を付与するかを慎重に決めましょう。

2. ワードプレスのユーザー権限の種類と管理者との違い

2-1. ワードプレスの権限グループ一覧

ワードプレスには、主に以下のユーザー権限があります。

・管理者
・編集者
・投稿者
・寄稿者
・購読者
・特権管理者

一般的なワードプレスサイトでよく使うのは、管理者、編集者、投稿者、寄稿者、購読者です。特権管理者は、複数のサイトを一括管理するマルチサイト機能を使っている場合に関係する権限です。

それぞれの権限は、できる操作範囲が異なります。管理者に近いほど操作範囲が広く、購読者に近いほど操作範囲は限定されます。

ワードプレス管理者は、これらの中でも最も強い権限を持つため、誰にでも付与すべき権限ではありません。

2-2. 管理者と編集者の違い

管理者と編集者の大きな違いは、サイト全体の設定や機能を変更できるかどうかです。

編集者は、投稿や固定ページ、カテゴリー、コメントなど、コンテンツ管理に関する操作を幅広く行えます。他のユーザーが作成した記事を編集したり、公開したりすることもできます。

一方で、編集者は通常、テーマやプラグインの追加・削除、ユーザー権限の変更、サイト基本設定の変更などはできません。

つまり、編集者は「記事やコンテンツを管理する人」、管理者は「サイト全体を管理する人」と考えるとわかりやすいです。

メディア運営やブログ運営で、記事制作チームの責任者に権限を渡す場合は、管理者ではなく編集者で十分なケースも多くあります。

2-3. 管理者と投稿者・寄稿者・購読者の違い

投稿者は、自分の記事を作成・編集・公開できる権限です。ただし、他のユーザーの記事を編集したり、サイト設定を変更したりすることはできません。ライターに記事を直接投稿してもらう場合に使いやすい権限です。

寄稿者は、記事の下書きを作成できますが、自分で公開することはできません。公開前に管理者や編集者が内容を確認したい場合に向いています。

購読者は、基本的にプロフィール管理や会員向けコンテンツの閲覧など、非常に限定された操作しかできません。会員制サイトやコメント機能を使うサイトで利用されることがあります。

これらの権限と比べると、管理者は操作できる範囲が圧倒的に広くなります。記事を書くだけの人に管理者権限を付ける必要はありません。

2-4. 特権管理者とは?マルチサイト運営時の権限

特権管理者とは、ワードプレスのマルチサイト機能を使っている場合に、ネットワーク全体を管理できる権限です。

通常のワードプレスサイトでは、管理者が最も強い権限を持ちます。しかし、マルチサイトでは複数のサイトを一括管理する仕組みになるため、各サイトの管理者より上位に「特権管理者」が存在します。

特権管理者は、ネットワーク内のサイト追加、削除、ユーザー管理、テーマやプラグインのネットワーク管理などを行えます。

一方、各サイトの管理者は、自分が担当するサイト内では多くの操作ができますが、ネットワーク全体に関わる操作は制限されることがあります。

通常のブログや企業サイトを1つだけ運営している場合は、特権管理者を意識する必要はほとんどありません。

2-5. どの権限を誰に付与すべきか

ワードプレスの権限は、「その人に必要な作業だけができる範囲」に設定するのが基本です。

サイト所有者や運営責任者には管理者権限が必要になることが多いです。サイト制作会社や保守担当者にも、作業内容によっては管理者権限を付与する場合があります。

記事の編集責任者には編集者、記事を書くライターには投稿者または寄稿者、閲覧や会員登録のみのユーザーには購読者を付与するのが一般的です。

重要なのは、「念のため管理者にしておく」という考え方を避けることです。管理者権限は便利ですが、誤操作や不正アクセス時の被害が大きくなるため、必要最小限にしましょう。

3. ワードプレス管理者権限でできること

3-1. ユーザーの追加・削除・権限変更

ワードプレス管理者は、新しいユーザーを追加したり、既存ユーザーの権限を変更したりできます。

たとえば、新しいライターを追加して投稿者権限を付与する、退職した社員のアカウントを削除する、外注先の作業完了後に管理者権限を外す、といった操作が可能です。

ユーザー管理は、サイトの安全性に直結します。使われていないアカウントを放置すると、不正ログインの入口になる可能性があります。

定期的にユーザー一覧を確認し、不要な管理者や利用していないアカウントがないか見直しましょう。

3-2. テーマやプラグインの追加・更新・削除

管理者権限があれば、テーマやプラグインの追加、更新、削除ができます。

テーマはサイトのデザインやレイアウトに関わる重要な要素です。テーマを変更すると、サイトの見た目が大きく変わったり、一部の設定が反映されなくなったりすることがあります。

プラグインは、ワードプレスに機能を追加するための仕組みです。お問い合わせフォーム、SEO対策、セキュリティ、バックアップ、表示速度改善など、さまざまな目的で使われます。

ただし、プラグインをむやみに追加すると、サイトが重くなったり、他のプラグインと競合したりする可能性があります。更新や削除の前には、バックアップを取っておくと安心です。

3-3. サイト設定や表示内容の変更

ワードプレス管理者は、サイトタイトル、キャッチフレーズ、表示設定、パーマリンク設定、コメント設定など、サイト全体に関わる設定を変更できます。

特にパーマリンク設定は、記事URLの構造に関わる重要な項目です。運用中のサイトで安易に変更すると、既存記事のURLが変わり、検索順位やアクセスに影響が出る可能性があります。

また、トップページの表示内容、メニュー、ウィジェット、カスタマイザー設定なども、管理者が操作できる範囲です。

小さな設定変更に見えても、サイト全体の表示やSEOに影響することがあるため、変更前には内容を確認しましょう。

3-4. 投稿・固定ページ・メディアの管理

管理者は、投稿、固定ページ、画像、動画、PDFなどのメディアファイルを管理できます。

投稿はブログ記事やお知らせなどに使われ、固定ページは会社概要、サービス紹介、プライバシーポリシー、お問い合わせページなどに使われることが多いです。

管理者は、自分が作成した記事だけでなく、他のユーザーが作成した投稿や固定ページも編集・削除できます。

そのため、複数人でサイトを運営している場合は、誰がどのページを編集するのか、作業ルールを決めておくと安全です。

3-5. セキュリティやバックアップ設定の管理

ワードプレス管理者は、セキュリティ対策やバックアップ設定も管理できます。

たとえば、セキュリティプラグインを導入してログイン試行回数を制限する、二段階認証を設定する、不正アクセスの通知を受け取る、といった設定が可能です。

また、バックアッププラグインを使えば、データベースやファイルのバックアップを自動化できます。サイトの不具合やハッキング、誤操作が起きた場合でも、バックアップがあれば復旧しやすくなります。

管理者権限を持つ人は、サイトの運営だけでなく、セキュリティや復旧体制にも責任を持つ必要があります。

4. ワードプレスで管理者を追加する方法

4-1. 管理者権限で管理画面にログインする

ワードプレスで新しい管理者を追加するには、まず既存の管理者アカウントで管理画面にログインします。

ログインURLは、多くの場合「サイトURL/wp-admin」または「サイトURL/wp-login.php」です。ログイン後、左側のメニューに「ユーザー」が表示されていれば、ユーザー追加の操作ができます。

もし「ユーザー」メニューが表示されない場合は、現在ログインしているアカウントが管理者ではない可能性があります。

4-2. 「ユーザー」から「新規追加」を選択する

管理画面にログインしたら、左メニューの「ユーザー」にカーソルを合わせ、「新規追加」をクリックします。

ここから、新しく追加するユーザーの情報を入力できます。管理者を追加する場合でも、投稿者や編集者を追加する場合でも、基本的な流れは同じです。

ただし、権限グループの選択を間違えると、本来渡すべきでない権限を付与してしまうことがあります。入力内容を確認しながら進めましょう。

4-3. ユーザー名・メールアドレス・パスワードを入力する

新規ユーザー追加画面では、ユーザー名、メールアドレス、名、姓、サイト、パスワードなどを入力できます。

ユーザー名はログインに使う重要な情報です。一度作成すると、通常の管理画面からは簡単に変更できません。そのため、わかりやすく、かつ推測されにくいユーザー名にしましょう。

メールアドレスは、パスワード再設定や通知に使われます。必ず本人が確認できるメールアドレスを設定してください。

パスワードは、英大文字、小文字、数字、記号を組み合わせた強力なものにするのがおすすめです。短いパスワードや、会社名、名前、誕生日など推測されやすいものは避けましょう。

4-4. 権限グループで「管理者」を選択する

ユーザー情報を入力したら、「権限グループ」で「管理者」を選択します。

ここで「管理者」を選ぶと、そのユーザーはサイト全体を操作できるようになります。記事編集だけでなく、テーマやプラグイン、ユーザー管理、サイト設定の変更も可能になります。

外注先や一時的な作業者に管理者権限を付与する場合は、本当に管理者である必要があるかを確認しましょう。作業内容によっては、編集者や投稿者で十分な場合もあります。

最後に「新規ユーザーを追加」をクリックすると、管理者ユーザーが作成されます。

4-5. 新規ユーザー追加後に確認すべき項目

管理者を追加した後は、以下の項目を確認しましょう。

・ユーザー名とメールアドレスが正しいか
・権限グループが「管理者」になっているか
・本人がログインできるか
・不要な通知メールが送られていないか
・作業目的に対して権限が過剰でないか
・二段階認証などのセキュリティ設定が有効か

特に外部の人に管理者権限を渡す場合は、作業完了後に権限を下げる、またはアカウントを削除する前提で運用すると安全です。

5. 既存ユーザーを管理者に変更する方法

5-1. ユーザー一覧から対象ユーザーを選ぶ

既存ユーザーを管理者に変更するには、管理画面の左メニューから「ユーザー」へ進み、「ユーザー一覧」を開きます。

一覧の中から、管理者に変更したいユーザーを探します。ユーザー数が多い場合は、検索機能を使うと見つけやすくなります。

対象ユーザーを見つけたら、ユーザー名にカーソルを合わせて「編集」をクリックします。

5-2. 権限グループを「管理者」に変更する

ユーザー編集画面を開いたら、「権限グループ」の項目を探します。

現在の権限が投稿者、編集者、寄稿者などになっている場合は、プルダウンから「管理者」を選択します。

その後、画面下部の「ユーザーを更新」をクリックすると、権限変更が反映されます。

この操作により、対象ユーザーは管理者としてサイト全体を操作できるようになります。変更前に、本人の役割や作業内容を再確認しておきましょう。

5-3. 変更後にログイン・操作権限を確認する

既存ユーザーを管理者に変更した後は、本人が正常にログインできるか確認しましょう。

また、管理画面に「外観」「プラグイン」「ユーザー」「設定」などのメニューが表示されているかも確認すると安心です。

ただし、共有アカウントで確認するのではなく、本人専用のアカウントを使うことが大切です。誰がどの操作をしたのかを把握しやすくなり、トラブル時の原因調査にも役立ちます。

5-4. 管理者から別の権限へ戻す方法

管理者権限が不要になった場合は、ユーザー編集画面から別の権限へ変更できます。

たとえば、外注先の作業が完了したら、管理者から編集者や投稿者へ変更する、またはアカウント自体を削除するという対応が考えられます。

権限を下げる場合は、今後そのユーザーが必要とする作業範囲を確認してから変更しましょう。記事編集だけなら編集者、記事作成だけなら投稿者または寄稿者で十分です。

管理者権限を残したままにすると、後から誤操作や不正ログインのリスクが高まります。不要になった権限は早めに見直しましょう。

5-5. 管理者変更ができない場合の確認ポイント

管理者変更ができない場合は、まず現在ログインしている自分の権限を確認しましょう。管理者でないユーザーは、他のユーザーを管理者に変更できません。

また、マルチサイト環境では、通常の管理者では変更できる範囲が制限される場合があります。その場合は、特権管理者に確認が必要です。

セキュリティプラグインや会員管理プラグインによって、ユーザー権限の変更が制限されているケースもあります。

さらに、ブラウザのキャッシュや一時的な不具合で画面表示が正しくないこともあるため、別ブラウザでの確認やログアウト後の再ログインも試してみましょう。

6. ワードプレス管理者を削除・引き継ぎする方法

6-1. 管理者ユーザーを削除する前に確認すべきこと

ワードプレス管理者を削除する前には、必ずいくつかの点を確認しましょう。

まず、他に有効な管理者アカウントがあるかを確認します。管理者が1人しかいない状態でそのアカウントを削除すると、管理画面で重要な操作ができなくなる可能性があります。

次に、その管理者が作成した投稿や固定ページがあるかを確認します。ユーザー削除時には、そのユーザーが作成したコンテンツをどう扱うか選択する必要があります。

また、削除対象が外注先や退職者の場合は、FTP、サーバー管理画面、ドメイン管理、メールアカウントなど、ワードプレス以外のアクセス権限もあわせて見直すことが重要です。

6-2. 投稿者データを別ユーザーに引き継ぐ方法

ワードプレスでユーザーを削除するとき、そのユーザーが作成した投稿を削除するか、別のユーザーに引き継ぐかを選択できます。

通常は、投稿や固定ページを残すために「すべてのコンテンツを以下のユーザーのものにする」を選び、引き継ぎ先のユーザーを指定します。

ここで誤って「すべてのコンテンツを消去します」を選ぶと、そのユーザーが作成した投稿などが削除される可能性があります。

退職者や外注先のアカウントを削除する場合でも、過去の記事やページはサイトに必要な資産であることが多いため、削除前に必ず引き継ぎ先を確認しましょう。

6-3. 退職者・外注先の管理者権限を外す手順

退職者や外注先の管理者権限を外す場合は、以下の流れで対応すると安全です。

まず、現在のユーザー一覧を確認し、対象アカウントを特定します。次に、そのユーザーが今後ログインする必要があるかを確認します。

ログイン不要であれば、投稿データを別ユーザーに引き継いだうえでアカウントを削除します。まだ一部作業が残っている場合は、管理者から編集者や投稿者など、必要最小限の権限に変更します。

あわせて、パスワードの変更、二段階認証の確認、セキュリティプラグインのログ確認も行うと安心です。

6-4. 管理者が1人だけの場合に注意すること

管理者が1人だけの状態は、サイト運営上のリスクがあります。

その管理者がログイン情報を忘れたり、メールアドレスが使えなくなったり、アカウントがロックされたりすると、管理画面に入れなくなる可能性があります。

そのため、信頼できる運営責任者がいる場合は、予備の管理者アカウントを用意しておくと安心です。ただし、管理者を増やしすぎるのも危険です。

理想は、必要最小限の人数で管理者を設定し、それぞれ個別アカウントを使うことです。共有アカウントではなく、誰が操作したか分かる状態にしておきましょう。

6-5. サイト譲渡時の管理者変更の流れ

サイトを別の人や会社に譲渡する場合は、管理者変更を慎重に行う必要があります。

まず、新しい所有者用の管理者アカウントを作成します。次に、新しい所有者がログインできることを確認します。

その後、必要に応じてサイト管理者メールアドレス、一般設定、プラグイン設定、バックアップ先、通知先メールアドレスなどを変更します。

最後に、旧所有者や不要になった管理者アカウントを削除または権限変更します。

サイト譲渡では、ワードプレス管理者だけでなく、サーバー、ドメイン、SSL、メール、アクセス解析、広告アカウントなどの引き継ぎも忘れないようにしましょう。

7. ワードプレス管理者権限を付与・変更するときの注意点

7-1. 管理者権限は必要最小限の人数に限定する

ワードプレス管理者権限は、必要最小限の人数に限定しましょう。

管理者が多いほど、誤操作や不正ログインのリスクが高まります。誰か1人のパスワードが漏れただけでも、サイト全体が改ざんされたり、プラグインを勝手に追加されたりする可能性があります。

記事作成だけのユーザーには投稿者、記事確認や公開作業を行う人には編集者など、役割に合った権限を設定することが大切です。

管理者は、サイト所有者、運営責任者、技術管理者など、本当に必要な人だけに限定しましょう。

7-2. アカウントの使い回しを避ける

複数人で同じ管理者アカウントを使い回すのは避けましょう。

共有アカウントを使うと、誰がどの作業をしたのか分からなくなります。トラブルが起きたときに原因を特定しにくくなり、セキュリティ面でも危険です。

また、外注先に共有アカウントを渡してしまうと、作業完了後にパスワードを変更しない限り、引き続きログインできてしまいます。

ユーザーごとに個別アカウントを作成し、作業が終わったらそのアカウントの権限を変更または削除する運用がおすすめです。

7-3. 強力なパスワードと二段階認証を設定する

管理者アカウントには、必ず強力なパスワードを設定しましょう。

短いパスワード、名前や会社名を含むパスワード、他サービスで使い回しているパスワードは避けるべきです。

可能であれば、二段階認証も導入しましょう。二段階認証を設定しておけば、パスワードが漏れた場合でも、不正ログインを防げる可能性が高まります。

ワードプレスは世界中で利用されているため、不正ログインの標的になりやすいCMSです。特に管理者アカウントは攻撃対象になりやすいため、ログイン対策は必須です。

7-4. 外注先に管理者権限を渡すときの注意点

サイト制作会社、Webデザイナー、エンジニア、SEO担当者などに作業を依頼する場合、管理者権限が必要になることがあります。

ただし、依頼内容によっては管理者権限が不要な場合もあります。記事入稿だけなら投稿者や編集者で十分です。デザイン修正やプラグイン設定が必要な場合は、管理者権限が必要になることがあります。

外注先に管理者権限を渡す場合は、作業期間、作業範囲、アカウントの扱い、作業完了後の権限削除について事前に決めておきましょう。

また、普段使っている自分の管理者アカウントを渡すのではなく、外注先専用のアカウントを新規作成するのが安全です。

7-5. 作業完了後は不要な管理者権限を削除する

外注作業や一時的なメンテナンスが完了したら、不要な管理者権限は必ず削除または変更しましょう。

「また依頼するかもしれないから残しておく」という運用は危険です。使っていない管理者アカウントが残っていると、不正ログインや情報漏えいのリスクになります。

作業完了後は、対象ユーザーを削除する、または権限を編集者や投稿者に下げるなどの対応を行います。

あわせて、管理者一覧を定期的に確認し、不審なアカウントや不要なアカウントがないかチェックしましょう。

7-6. バックアップを取ってから権限変更する

管理者権限の付与や変更自体は簡単な操作ですが、サイト運営に関わる重要な変更です。

特に、管理者削除、権限変更、外注先による作業前などは、事前にバックアップを取っておくと安心です。

バックアップがあれば、誤って投稿を削除した場合や、プラグイン設定の変更で不具合が出た場合でも復旧しやすくなります。

ワードプレス本体、テーマ、プラグイン、データベースのバックアップを定期的に取得し、復元方法も確認しておきましょう。

8. ワードプレス管理者に関するよくあるトラブルと対処法

8-1. 管理者なのにユーザー追加メニューが表示されない

管理者のはずなのに「ユーザー追加」メニューが表示されない場合、いくつかの原因が考えられます。

まず、現在ログインしているアカウントが本当に管理者か確認しましょう。ユーザー一覧で自分の権限グループを確認できる場合は、管理者になっているかを見ます。

マルチサイト環境では、通常の管理者ではユーザー追加や権限変更に制限がある場合があります。この場合は特権管理者に確認が必要です。

また、セキュリティプラグインや権限管理プラグインによって、一部メニューが非表示になっている可能性もあります。

8-2. 管理者権限を変更したらログインできなくなった

管理者権限を変更した後にログインできなくなった場合、まずユーザー名、メールアドレス、パスワードが正しいか確認します。

パスワードを忘れた場合は、ログイン画面の「パスワードをお忘れですか?」から再設定を試します。

メールが届かない場合は、迷惑メールフォルダを確認しましょう。メール送信設定に問題がある場合は、サーバー側のメール設定やSMTPプラグインの確認が必要になることもあります。

他に管理者アカウントがある場合は、そのアカウントでログインし、対象ユーザーの権限やメールアドレスを確認してください。

8-3. 管理者アカウントを誤って削除してしまった

管理者アカウントを誤って削除してしまった場合でも、他に管理者アカウントがあれば復旧できる可能性があります。

別の管理者でログインし、新しい管理者アカウントを作成しましょう。削除時に投稿データを別ユーザーへ引き継いでいれば、記事やページは残っているはずです。

もし管理者が1人しかおらず、そのアカウントを削除してしまった場合は、サーバーやデータベースから復旧作業が必要になることがあります。

初心者には難しい作業になるため、バックアップから復元するか、サーバー会社や専門業者に相談するのがおすすめです。

8-4. 管理者メールアドレスを変更できない

ワードプレスの管理者メールアドレスを変更すると、確認メールが送信される場合があります。その確認が完了しないと、変更が反映されないことがあります。

まず、新しく設定したメールアドレスの受信箱と迷惑メールフォルダを確認しましょう。

確認メールが届かない場合は、ワードプレスからのメール送信に問題がある可能性があります。SMTP設定を見直したり、サーバーのメール機能を確認したりする必要があります。

また、ユーザーのメールアドレスとサイト管理者メールアドレスは別の項目です。変更したいのがどちらなのかも確認しましょう。

8-5. 不審な管理者ユーザーが追加されている

ユーザー一覧に見覚えのない管理者アカウントがある場合は、サイトが不正アクセスを受けている可能性があります。

まず、そのアカウントを削除する前に、ユーザー名、メールアドレス、作成日時、最近のログイン履歴などを確認します。セキュリティプラグインを使っている場合は、ログも確認しましょう。

その後、不要または不審な管理者アカウントを削除し、すべての管理者アカウントのパスワードを変更します。

さらに、ワードプレス本体、テーマ、プラグインを最新版に更新し、不審なプラグインや改ざんされたファイルがないか確認しましょう。

不正アクセスの疑いが強い場合は、バックアップからの復旧や専門業者への相談も検討してください。

9. ワードプレス管理者に関するよくある質問

9-1. ワードプレスの管理者は何人まで追加できる?

ワードプレスでは、管理者ユーザーを複数追加できます。

ただし、追加できるからといって、必要以上に管理者を増やすのはおすすめできません。管理者が多いほど、誤操作や不正ログインのリスクが高まります。

基本的には、サイト所有者、運営責任者、技術担当者など、本当に必要な人だけに管理者権限を付与しましょう。

9-2. 管理者とサイト所有者は同じ?

管理者とサイト所有者は、必ずしも同じではありません。

管理者は、ワードプレス上でサイトを操作できる権限を持つユーザーです。一方、サイト所有者は、サイトの運営責任や契約上の所有権を持つ人や会社を指すことが多いです。

たとえば、制作会社が管理者権限を持っていても、サイトの所有者は依頼主である企業というケースがあります。

サイト譲渡や保守契約では、ワードプレス管理者だけでなく、サーバー、ドメイン、メール、各種外部サービスの所有権も確認しましょう。

9-3. 外注先には管理者権限を渡してもいい?

外注先に管理者権限を渡すこと自体は珍しくありません。テーマ編集、プラグイン設定、サイト修正、保守作業などでは管理者権限が必要になる場合があります。

ただし、無条件に管理者権限を渡すのは避けましょう。

作業内容を確認し、必要な場合だけ専用の管理者アカウントを作成します。作業完了後は、権限を下げるかアカウントを削除するのが安全です。

自分の管理者アカウントをそのまま共有するのではなく、外注先専用アカウントを発行することが大切です。

9-4. 管理者権限なしでプラグインを追加できる?

通常、プラグインの追加や削除には管理者権限が必要です。

投稿者、寄稿者、購読者などの権限では、プラグインを追加できません。編集者も、基本的にはコンテンツ管理が中心であり、プラグイン管理はできません。

プラグインはサイトの機能や安全性に大きく影響するため、誰でも追加できる状態にするのは危険です。

プラグインを追加したい場合は、管理者に依頼するか、必要な作業期間だけ管理者権限を付与してもらう形が一般的です。

9-5. 管理者を変更すると記事やサイト表示に影響はある?

管理者を追加したり、既存ユーザーを管理者に変更したりするだけで、通常は記事やサイト表示に直接影響はありません。

ただし、管理者になったユーザーがテーマ、プラグイン、固定ページ、メニュー、設定などを変更すると、サイト表示に影響する可能性があります。

また、管理者ユーザーを削除する場合は、そのユーザーが作成した投稿をどう扱うかが重要です。投稿データを別ユーザーに引き継げば、記事を残すことができます。

管理者変更そのものよりも、変更後にどのような操作を行うかが重要だと考えましょう。

まとめ

ワードプレス管理者とは、サイト全体を管理できる最も強いユーザー権限です。

管理者は、投稿や固定ページの管理だけでなく、テーマやプラグインの追加、ユーザー管理、サイト設定の変更、セキュリティやバックアップ設定など、サイト運営に関わる重要な操作ができます。

その一方で、管理者権限は非常に強力なため、誰にでも付与するべきではありません。記事作成だけなら投稿者、記事管理なら編集者、閲覧中心なら購読者など、役割に応じた権限を設定することが大切です。

新しく管理者を追加する場合は、管理画面の「ユーザー」から「新規追加」を選び、権限グループで「管理者」を選択します。既存ユーザーを管理者に変更する場合は、ユーザー編集画面から権限グループを変更できます。

管理者を削除する場合は、他に管理者アカウントがあるか、投稿データを誰に引き継ぐかを必ず確認しましょう。

また、外注先や退職者の管理者権限を放置すると、セキュリティリスクになります。作業完了後は不要な管理者権限を削除し、アカウントの使い回しを避け、強力なパスワードと二段階認証を設定することが重要です。

ワードプレス管理者の権限を正しく理解し、安全に運用することで、サイトのトラブルや不正アクセスのリスクを減らし、安心してサイト運営を続けられます。