フリーランスの職務経歴書の書き方|案件獲得につながる実績のまとめ方・例文・テンプレート付き

はじめに

フリーランスとして案件を獲得する際、職務経歴書は自分の経験やスキルを発注者に伝える重要な資料です。会社員の転職活動で使う書類というイメージがありますが、業務委託案件への応募、フリーランスエージェントへの登録、企業との面談など、さまざまな場面で提出を求められます。

フリーランスの職務経歴書では、単に過去の案件を並べるだけでは十分ではありません。「どのような課題に対して、どの業務を担当し、どのような成果を出したのか」を具体的に示す必要があります。

本記事では、フリーランスの職務経歴書に記載する項目や書き方、案件獲得につながる実績のまとめ方を例文とテンプレート付きで解説します。

1. フリーランスに職務経歴書が必要な理由

1-1. 職務経歴書は案件獲得に向けた営業資料

フリーランスにとって職務経歴書は、これまでの経験を記録するだけの書類ではありません。自分を採用するメリットを発注者に伝える営業資料です。

発注者は職務経歴書を読み、応募者が自社の課題を解決できる人材かどうかを判断します。そのため、担当した業務だけでなく、得意分野や成果、対応できる範囲まで明確にすることが重要です。

例えば「Webライターとして記事を執筆した」とだけ書くより、次のように記載したほうが専門性を伝えやすくなります。

BtoBマーケティング領域を中心に、SEO記事の構成作成・執筆・リライトを担当。月20本程度を納品し、担当記事のうち複数が検索結果10位以内に掲載された。

案件ごとに求められる経験を把握し、発注者が知りたい情報を優先して掲載することで、書類選考や面談に進む可能性を高められます。

1-2. 発注者が職務経歴書で確認しているポイント

発注者が職務経歴書で確認する主なポイントは、次のとおりです。

  • 募集業務に関連する経験があるか

  • 必要なスキルやツールを扱えるか

  • どの範囲まで自走して対応できるか

  • 過去にどのような成果を出したか

  • プロジェクト内でどのような役割を担ったか

  • 継続的に業務を任せられるか

  • 情報をわかりやすく整理して伝えられるか

特に業務委託案件では、採用後すぐに実務へ参加できる即戦力が求められる傾向があります。「経験があります」という抽象的な説明ではなく、業務内容、担当範囲、経験年数、使用ツールなどを具体的に示しましょう。

また、成果だけでなく、関係者との連携方法や納期管理、改善提案なども評価される要素です。個人で作業を完結できることに加え、チームの一員として円滑に業務を進められることも伝える必要があります。

1-3. フリーランス経験も正式な職歴として記載できる

個人事業主やフリーランスとして働いた期間も、正式な職歴として職務経歴書に記載できます。雇用契約を結んでいなくても、業務委託契約によって継続的に仕事を行っていたのであれば、立派な実務経験です。

職務経歴には、活動を開始した年月とともに、次のように記載します。

2022年4月 個人事業主として開業
Webサイト制作、LP制作、Webデザイン業務を受託
現在に至る

開業届を提出していない場合でも、「フリーランスとして活動開始」と記載できます。

2022年4月 フリーランスのWebライターとして活動開始
オウンドメディアの記事制作、取材記事、編集業務に従事
現在に至る

複数のクライアントと取引している場合は、クライアントごと、または代表的なプロジェクトごとに業務内容を整理します。ただし、秘密保持契約によって企業名や案件名を公開できない場合は、「大手IT企業」「人材サービス企業」など、特定されない表現に置き換えましょう。

1-4. 正社員への転職活動でも職務経歴書が必要になる

フリーランスから正社員への転職を目指す場合も、職務経歴書の提出が必要です。

採用担当者は、フリーランス期間にどのような業務を経験し、組織で活かせるスキルを身につけたかを確認します。個人で仕事をしていた事実だけでなく、クライアントとの調整、スケジュール管理、売上管理、品質管理なども具体的に記載しましょう。

転職活動では、フリーランスから正社員を目指す理由も整理しておくことが大切です。職務経歴書の自己PRでは、次のように前向きな意図を示すと効果的です。

フリーランスとして幅広い案件に携わるなかで、企画から運用改善まで中長期的に関与したいという思いが強くなりました。今後は組織の一員として、関係部署と連携しながら継続的な事業成長に貢献したいと考えています。

フリーランス経験で培った主体性や自己管理能力は、企業でも活かせる強みです。組織で働いた経験が少ない場合は、チームでの協働実績や報告・連絡・相談を意識していたことも伝えましょう。

1-5. 履歴書・スキルシート・ポートフォリオとの違い

履歴書、職務経歴書、スキルシート、ポートフォリオは、それぞれ役割が異なります。

書類主な目的記載する内容
履歴書基本情報や経歴を確認してもらう氏名、住所、学歴、職歴、資格、志望動機など
職務経歴書実務経験や成果を伝える職務要約、案件経歴、担当業務、実績、自己PRなど
スキルシート保有スキルを一覧で示す技術、ツール、経験年数、担当工程、スキルレベルなど
ポートフォリオ制作物や仕事の品質を見せるデザイン、記事、Webサイト、コード、動画などの実例

履歴書が応募者の基本情報を確認する書類であるのに対し、職務経歴書は「何ができるか」を詳しく説明する書類です。

スキルシートはITエンジニア案件などでよく使われ、技術や担当工程を一覧形式で示します。ポートフォリオは成果物を視覚的に見せる資料であり、デザイナー、ライター、エンジニア、動画編集者などにとって重要です。

いずれか一つだけを用意するのではなく、応募先から求められた書類を確認し、それぞれの役割に応じて使い分けましょう。

2. フリーランスの職務経歴書に記載する基本項目

2-1. タイトル・氏名・作成日

職務経歴書の冒頭には、タイトル、作成日、氏名を記載します。

職務経歴書

20XX年XX月XX日現在
氏名:山田 太郎

作成日は、職務経歴書を提出する日付に合わせるのが基本です。過去に作成した書類を使い回す場合も、日付と記載内容を最新の状態に更新しましょう。

ファイル名にも氏名と提出日を入れておくと、発注者が管理しやすくなります。

職務経歴書_山田太郎_20260401.pdf

提出形式の指定がない場合は、閲覧環境によってレイアウトが崩れにくいPDF形式が適しています。

2-2. 職務要約

職務要約は、これまでのキャリアを200〜300文字程度でまとめる項目です。発注者が最初に目を通す部分であるため、経験年数、専門領域、対応可能な業務、主な実績を簡潔に伝えます。

Webライターの場合は、次のように記載できます。

Webライターとして約5年間、IT、人材、マーケティング領域を中心にSEO記事の制作に携わってきました。キーワード選定、競合調査、構成作成、執筆、CMS入稿、リライトまで一貫して対応可能です。月20〜30本の記事制作に対応し、検索順位の改善や自然検索流入の増加に貢献してきました。編集者としてライターへの発注、校正、進行管理を担当した経験もあります。

エンジニアの場合は、次のようにまとめます。

Webエンジニアとして約7年間、業務システムおよびWebサービスの開発に従事してきました。フリーランス転向後は、PHP・Laravelを用いたバックエンド開発を中心に、要件整理、設計、実装、テスト、保守運用まで担当しています。5〜10名規模の開発チームへの参画経験があり、コードレビューや若手メンバーのサポートにも対応可能です。

職務要約を読んだだけで、自分がどのような職種で、何を得意としているのかが伝わる状態を目指しましょう。

2-3. 活かせる経験・専門スキル

応募案件に活かせる経験やスキルは、箇条書きでまとめると確認しやすくなります。

■活かせる経験・専門スキル
・SEO記事の企画、構成作成、執筆、編集
・オウンドメディアのコンテンツ制作ディレクション
・検索意図および競合サイトの分析
・Google Analytics 4、Google Search Consoleを用いた効果測定
・外部ライターへの発注、原稿確認、進行管理
・WordPressへの入稿、装飾、画像選定

「コミュニケーション能力」「責任感」といった抽象的な表現だけでは、実務レベルを判断しにくくなります。どのような場面で活かせるスキルなのかがわかるように、具体的な業務と結びつけて記載しましょう。

2-4. 使用できるツール・技術・資格

使用できるツールや技術は、カテゴリーごとに整理します。経験年数やレベルを併記すると、発注者がスキルを判断しやすくなります。

■使用ツール・技術
文章作成:Microsoft Word、Googleドキュメント
表計算:Microsoft Excel、Googleスプレッドシート
CMS:WordPress
分析:Google Analytics 4、Google Search Console
連絡・管理:Slack、Chatwork、Microsoft Teams、Notion、Trello
デザイン:Canva、Adobe Photoshop

エンジニアの場合は、言語、フレームワーク、データベース、クラウド、開発ツールなどに分類すると見やすくなります。

言語:PHP 5年、JavaScript 4年、TypeScript 2年
フレームワーク:Laravel 4年、Vue.js 3年
データベース:MySQL、PostgreSQL
クラウド:AWS
開発ツール:GitHub、Docker、Jira

資格は、応募案件との関連性が高いものから記載します。取得年月も添えましょう。

■保有資格
・基本情報技術者試験 20XX年XX月取得
・ウェブ解析士 20XX年XX月取得
・TOEIC Listening & Reading Test 800点 20XX年XX月取得

2-5. 案件・プロジェクトごとの職務経歴

職務経歴の中心となる項目です。案件ごとに、期間、クライアントの業種、案件概要、担当業務、役割、使用ツールなどを記載します。

企業名を公開できない場合は、業種や企業規模がわかる範囲で表現します。

【期間】
2024年4月〜現在

【クライアント】
人材サービス企業

【案件概要】
転職希望者向けオウンドメディアの記事制作・運用支援

【担当業務】
・SEOキーワードの選定
・検索意図および競合記事の調査
・記事構成の作成
・月10〜15本の執筆、編集
・既存記事のリライト
・WordPressへの入稿
・検索順位およびアクセス数の確認

【役割】
Webライター兼編集者

【使用ツール】
Googleドキュメント、Googleスプレッドシート、WordPress、
Google Analytics 4、Google Search Console、Slack

ITエンジニアであれば、担当工程やチーム規模も加えます。

【期間】
2023年1月〜2024年3月

【クライアント】
ECサービス運営企業

【案件概要】
自社ECサイトの機能追加および保守運用

【担当工程】
基本設計、詳細設計、実装、単体テスト、結合テスト、保守運用

【担当業務】
・決済機能の改修
・管理画面の新規機能開発
・外部APIとの連携
・既存コードのリファクタリング
・コードレビュー
・障害調査および不具合修正

【開発環境】
PHP、Laravel、JavaScript、Vue.js、MySQL、AWS、Docker、GitHub

【役割・チーム規模】
バックエンドエンジニア/8名

実績が多い場合は、すべての案件を同じ情報量で掲載する必要はありません。応募先との関連性が高い案件を詳しく書き、それ以外は簡潔にまとめると読みやすくなります。

2-6. 主な実績・成果

実績は、可能な範囲で数字を使って表現します。売上、検索順位、アクセス数、制作本数、作業時間、継続率など、業務への貢献が伝わる指標を選びましょう。

例えば、次のように記載します。

  • SEO記事を月平均20本制作し、納期遵守率100%を維持

  • 担当記事が検索結果1位を獲得

  • 既存記事のリライトにより、自然検索流入が前年同月比150%に増加

  • LP改善により、問い合わせ率が1.8%から2.6%に向上

  • 業務フローの見直しにより、月間作業時間を約20時間削減

  • 新機能の開発により、ユーザーの途中離脱率を15%改善

  • 10名の外部ライターを管理し、月50本の記事公開体制を構築

  • 継続契約率90%以上を維持

数値を公開できない場合は、変化や評価を具体的に記載します。

記事制作のチェックリストを作成し、表記揺れや修正の発生を抑制。編集担当者から、安定した品質と進行管理を評価され、担当範囲が執筆から構成作成・編集へ拡大した。

成果を誇張したり、確認できない数字を書いたりしてはいけません。数値は実際のデータに基づいて記載し、自分の貢献範囲がわかるように表現しましょう。

2-7. 自己PR

自己PRでは、応募案件で活かせる強みを、具体的な経験を交えて説明します。「強み」「その根拠となる経験」「応募先でどう活かすか」の順番でまとめると説得力が高まります。

例文は次のとおりです。

私の強みは、目的から逆算して業務を進められる点です。SEO記事の制作では、指定されたテーマに沿って執筆するだけでなく、検索意図や競合記事を分析し、読者が必要とする情報を過不足なく盛り込むことを心がけています。過去の案件では、構成作成からリライト、アクセス分析まで担当し、複数の記事で検索順位の改善に貢献しました。貴社案件でも、ターゲットとメディアの目的を理解したうえで、集客や問い合わせにつながるコンテンツ制作に取り組みます。

エンジニア向けの例文は次のとおりです。

私の強みは、実装だけでなく、事業側の要望を整理しながら改善案を提案できる点です。業務システム開発では、利用部門へのヒアリングをもとに要件を整理し、開発工数と運用負担の両面を考慮した仕様を提案してきました。参画後は既存の開発ルールを理解し、チームメンバーと連携しながら、品質と納期を意識して業務を進めます。

どの案件にも使える抽象的な文章ではなく、募集内容に合わせて強調する経験を変えましょう。

2-8. 稼働条件・対応可能な業務

業務委託案件に応募する場合は、稼働条件や対応可能な業務を記載しておくと、その後のやり取りがスムーズです。

■対応可能な業務
・SEO記事の構成作成、執筆、編集
・既存記事のリライト
・取材およびインタビュー記事の制作
・WordPressへの入稿
・ライターの進行管理、原稿チェック

■稼働条件
・稼働時間:週30時間程度
・稼働日:平日
・連絡可能時間:平日9:00〜18:00
・業務開始可能日:20XX年XX月XX日
・勤務形態:原則リモート
・オンライン会議:対応可能

稼働時間は、無理なく継続できる範囲で記載します。職務経歴書を転職活動に使用する場合は、この項目を省略しても問題ありません。

3. フリーランスの職務経歴書の書き方

3-1. 応募案件で求められる経験とスキルを整理する

職務経歴書を書き始める前に、募集要項を読み、発注者が求めている経験やスキルを整理します。

確認する項目は、主に次のとおりです。

  • 必須条件

  • 歓迎条件

  • 担当する業務

  • 求められる経験年数

  • 使用するツールや技術

  • 担当工程

  • 業界やサービスに関する知識

  • 稼働日数や勤務形態

  • チーム構成

  • 求める人物像

募集要項のなかで繰り返し使われている言葉や、必須条件として明記されている要素は、発注者が重視している可能性が高い部分です。自分の経験のなかから該当する内容を探し、職務要約や案件経歴、自己PRに反映させます。

ただし、経験していない業務や保有していないスキルを記載してはいけません。未経験の分野については、関連する経験や学習状況を正直に伝えましょう。

3-2. 掲載する案件を応募先との関連度で選ぶ

フリーランスとして多くの案件を経験している場合、すべてを詳細に記載すると職務経歴書が長くなり、重要な情報が埋もれてしまいます。

掲載する案件は、次の基準で選びます。

  1. 応募先と業務内容が近い

  2. 同じ業界や対象顧客に関する経験がある

  3. 求められているツールや技術を使用している

  4. 成果を具体的に説明できる

  5. 自分の強みや専門性を示せる

例えば、金融系メディアのSEOライター案件に応募する場合、金融記事やSEO記事の制作経験を優先します。関連性の低いエンタメ記事の執筆経験は簡潔にまとめるか、掲載を省略しても構いません。

案件数を多く見せることより、「今回の業務を任せられる」と判断してもらうことが重要です。

3-3. 冒頭の職務要約で経験年数・専門領域・強みを伝える

発注者が多数の応募書類を確認する場合、最初から最後まで詳しく読んでもらえるとは限りません。冒頭の職務要約だけでも、自分の経験と強みが伝わるようにしましょう。

職務要約には、次の要素を盛り込みます。

  • 職種

  • 経験年数

  • 得意な業界や専門領域

  • 対応できる業務範囲

  • 代表的な成果

  • 応募案件で活かせる強み

基本テンプレートは次のとおりです。

【職種】として【経験年数】年間、主に【専門領域】の業務に携わってきました。【対応可能な業務】まで一貫して対応できます。これまでに【案件数・制作数・プロジェクト規模】を経験し、【具体的な成果】に貢献しました。【応募案件に関連する強み】を活かし、業務を円滑に推進します。

各項目を詰め込みすぎると読みづらくなるため、200〜300文字程度に収めるのが目安です。

3-4. 職歴は逆編年体またはキャリア形式で並べる

職務経歴の並べ方には、主に「逆編年体」と「キャリア形式」があります。

逆編年体は、直近の案件から過去にさかのぼって記載する形式です。現在のスキルや最近の実績を伝えやすく、多くの職務経歴書で利用されています。

2025年4月〜現在 SaaS企業のコンテンツマーケティング支援
2024年1月〜2025年3月 人材メディアの記事制作
2022年7月〜2023年12月 Web制作会社のライティング支援

キャリア形式は、経験を職種や分野ごとに分類する形式です。複数の業種や職種を経験している人に適しています。

■SEOコンテンツ制作
・SaaS企業のオウンドメディア支援
・人材メディアの記事制作

■編集・ディレクション
・外部ライターの進行管理
・記事品質のチェック

■取材・インタビュー
・経営者インタビュー
・導入事例記事の制作

最近の経験を重視してもらいたい場合は逆編年体、専門分野ごとの実績をわかりやすく見せたい場合はキャリア形式を選ぶとよいでしょう。

3-5. 案件概要・担当範囲・役割を具体的に書く

案件経歴では、作業内容を羅列するだけでなく、案件の目的や自分の役割がわかるように記載します。

「記事を執筆」「システムを開発」といった説明だけでは、どの程度の業務を任せられる人材なのか判断できません。次の項目を整理しましょう。

  • 案件の目的

  • 対象となるサービスやユーザー

  • 自分の役割

  • 担当した業務

  • 担当工程

  • チーム規模

  • 使用したツールや技術

  • 工夫した点

  • 成果

実績をまとめる際は、「課題・行動・結果」の順番を意識すると伝わりやすくなります。

【課題】
記事ごとに品質のばらつきがあり、編集担当者の修正負担が増えていた。

【行動】
レギュレーションと原稿チェックリストを作成し、執筆前後の確認項目を統一した。

【結果】
初稿段階での修正数が減少し、月間の記事公開本数を約30%増加させた。

成果のすべてが売上やアクセス数に直結するとは限りません。品質向上、納期短縮、作業効率化、問い合わせ削減、チーム連携の改善なども、十分に記載できる実績です。

3-6. 使用ツールや技術環境を一覧で示す

ツールや技術は案件経歴のなかに記載するだけでなく、冒頭または末尾に一覧を設けると確認しやすくなります。

ただし、名前を知っているだけのツールまで掲載するのは避けましょう。実務で使用したものと学習中のものを分けて記載すると、スキルレベルを正確に伝えられます。

■実務経験あり
WordPress、Google Analytics 4、Google Search Console、
Googleドキュメント、Slack、Chatwork、Canva

■基礎操作が可能
Adobe Photoshop、Notion

■学習中
Adobe Illustrator

エンジニアの場合は、「実務経験年数」「担当可能な工程」「スキルレベル」を併記すると効果的です。

PHP:5年/設計・実装・テスト・保守運用
Laravel:4年/新規機能開発、既存機能改修
AWS:2年/EC2、S3、RDSを使用した開発・運用

3-7. 応募案件ごとに内容を調整する

一度作成した職務経歴書を、すべての応募先にそのまま提出するのは避けましょう。同じ経歴でも、発注者によって重視するポイントは異なります。

応募先に合わせて、少なくとも次の部分を調整します。

  • 職務要約

  • 活かせる経験・スキル

  • 詳しく掲載する案件

  • 実績の並び順

  • 自己PR

  • 対応可能な業務

例えば、記事執筆案件では、執筆本数、得意ジャンル、SEO実績を強調します。一方、編集ディレクター案件では、ライター管理、校正、レギュレーション作成、進行管理の経験を前面に出します。

応募案件との関連性が高いキーワードを自然に盛り込むことも大切です。募集要項に「要件定義」「SEO構成」「Figma」などの表現がある場合、自分に該当する経験があれば同じ言葉を使って記載しましょう。

3-8. A4用紙2〜3枚を目安に読みやすく整える

フリーランスの職務経歴書は、A4用紙2〜3枚程度が一つの目安です。ただし、経験年数や案件数によって適切な分量は異なります。無理に3枚以内に収めるより、応募案件に必要な情報を読みやすく整理することを優先しましょう。

レイアウトを整える際は、次の点を意識します。

  • 見出しの文字サイズや書式を統一する

  • 1文を長くしすぎない

  • 箇条書きや表を活用する

  • 適度な余白を設ける

  • 日付や表記方法を統一する

  • 誤字脱字や変換ミスを確認する

  • 専門用語を使いすぎない

  • 実績や重要なスキルを目立つ位置に置く

作成後は、採用担当者や発注者の立場で読み返します。「どのような業務ができるのか」「どのレベルまで任せられるのか」「採用するメリットは何か」が短時間で把握できるか確認しましょう。

最後に、フリーランス向け職務経歴書のテンプレートを紹介します。

職務経歴書

20XX年XX月XX日現在
氏名:〇〇 〇〇

■職務要約
【職種】として約〇年間、主に【専門領域】の業務に携わってきました。
【対応可能な業務】まで一貫して対応可能です。
これまでに【代表的な経験】を担当し、【具体的な成果】に貢献しました。

■活かせる経験・スキル




■使用できるツール・技術




■職務経歴

【期間】
20XX年XX月〜20XX年XX月

【クライアント】
〇〇業界の企業

【案件概要】
〇〇を目的としたプロジェクト

【担当業務】




【役割・担当範囲】


【使用ツール・技術】


【実績・成果】


■保有資格
・資格名/取得年月

■自己PR
私の強みは【強み】です。
過去の【具体的な経験】では、【取り組み】を行い、【成果】につなげました。
これまでの経験を活かし、貴社案件では【貢献できる内容】に取り組みます。

■対応可能な業務




■稼働条件
・稼働時間:
・稼働日:
・連絡可能時間:
・業務開始可能日:
・勤務形態:

以上

まとめ

フリーランスの職務経歴書は、案件獲得に向けて自分の経験や専門性を伝える営業資料です。過去の業務を並べるだけでなく、案件概要、担当範囲、使用ツール、役割、実績を具体的に記載しましょう。

実績をまとめる際は、「何を担当したか」だけでなく、「どのような課題に対して何を行い、どのような結果につながったか」を示すことが重要です。売上やアクセス数などの数値を記載できない場合も、品質向上、作業効率化、継続契約、担当範囲の拡大といった変化を説明できます。

また、職務要約や自己PR、掲載する案件は、応募先が求めるスキルに合わせて調整する必要があります。汎用的な職務経歴書をそのまま提出するのではなく、募集要項を確認し、関連性の高い経験から優先的に伝えましょう。

読みやすいレイアウトでA4用紙2〜3枚程度に整理し、履歴書、スキルシート、ポートフォリオと適切に使い分けることで、自分の強みが伝わる職務経歴書を作成できます。