フリーランスにおすすめのアプリ15選|仕事管理・請求書・確定申告まで効率化
はじめに
フリーランスは、案件の進行管理やクライアントとの連絡だけでなく、見積書・請求書の作成、入金確認、経費処理、確定申告まで自分で対応しなければなりません。複数の業務を手作業で管理していると、納期の見落としや請求漏れ、経費の入力忘れが発生しやすくなります。
そこで役立つのが、仕事管理や経理業務を効率化できるアプリです。自分の仕事内容に合ったアプリを導入すれば、事務作業にかかる時間を減らし、本来の仕事や営業活動に集中しやすくなります。
本記事では、フリーランスにおすすめのアプリ15選を、仕事管理、コミュニケーション、営業、請求書、契約書、会計、確定申告、ファイル管理などの目的別に紹介します。
なお、掲載している機能やプランは2026年6月時点の情報をもとにしています。料金や無料プランの利用条件は変更される可能性があるため、導入前に各サービスの公式サイトを確認してください。
1. フリーランスにおすすめのアプリ15選|仕事管理・請求書・確定申告まで効率化
1-1. フリーランスがアプリを活用すべき理由
フリーランスがアプリを活用する最大のメリットは、仕事に関する情報を整理し、日常業務の抜け漏れを防げることです。
たとえば、タスク管理アプリに納期を登録しておけば、複数案件を抱えていても優先順位を判断しやすくなります。請求書アプリを使えば、表計算ソフトで毎回書類を作成する手間を減らせます。会計アプリと銀行口座やクレジットカードを連携すれば、取引明細を自動取得して経理作業を効率化することも可能です。
フリーランスにおすすめのアプリを適切に組み合わせることで、次のような効果が期待できます。
納期や予定の見落としを防ぐ
案件ごとの進捗状況を把握する
クライアントとの連絡履歴を整理する
見積書や請求書を短時間で作成する
入金漏れや請求漏れを早期に発見する
経費入力や確定申告の負担を減らす
外出先でもスマートフォンから業務を進める
ただし、アプリを導入するだけで業務が自動的に効率化されるわけではありません。どの情報をどのアプリで管理するかを決め、定期的に見直すことが重要です。
1-2. 本記事で紹介するアプリの選定基準
本記事では、次の基準をもとにフリーランス向けアプリを選定しました。
第一に、個人でも使いやすいことです。高機能であっても、初期設定や操作が複雑すぎるアプリは継続しにくいため、直感的に利用できるものを優先しています。
第二に、無料プランや無料体験が用意されていることです。事業を始めたばかりのフリーランスでも試しやすく、必要に応じて有料プランへ移行できるアプリを中心に選びました。
第三に、スマートフォンとパソコンの両方から利用できることです。自宅ではパソコン、移動中はスマートフォンというように、作業環境を選ばず使えるアプリはフリーランスと相性がよいでしょう。
さらに、他サービスとの連携、情報共有のしやすさ、セキュリティ、データの保存・出力機能も考慮しています。
1-3. 目的別におすすめアプリを一覧比較
| アプリ | 主な用途 | 無料利用 | おすすめの人 |
|---|---|---|---|
| Todoist | タスク管理 | 無料プランあり | やるべき仕事をシンプルに整理したい人 |
| Googleカレンダー | スケジュール管理 | 基本無料 | 納期や打ち合わせを一元管理したい人 |
| Trello | プロジェクト管理 | 無料プランあり | 案件の進捗を視覚的に把握したい人 |
| Notion | メモ・情報整理 | 無料プランあり | 案件情報や資料をまとめたい人 |
| Toggl Track | 稼働時間管理 | 無料プランあり | 案件ごとの作業時間を計測したい人 |
| Slack | ビジネスチャット | 無料プランあり | クライアントやチームと連絡したい人 |
| Zoom | オンライン会議 | 無料プランあり | 商談や打ち合わせをオンラインで行う人 |
| HubSpot CRM | 顧客・営業管理 | 無料ツールあり | 見込み客や営業状況を管理したい人 |
| Canva | ポートフォリオ作成 | 無料プランあり | デザインや営業資料を作りたい人 |
| Misoca | 見積書・請求書作成 | 無料利用枠あり | 請求業務を簡単に始めたい人 |
| クラウドサイン | 電子契約 | 無料プランあり | オンラインで契約を締結したい人 |
| freee会計 | 会計・確定申告 | 無料体験あり | 経理初心者や個人事業主 |
| マネーフォワード クラウド確定申告 | 会計・確定申告 | 有料プラン中心 | 金融サービスとの連携を重視する人 |
| Google Drive | ファイル管理・文書作成 | 基本無料 | 資料を保存・共有したい人 |
| 1Password | パスワード管理 | 無料体験あり | 複数サービスを安全に管理したい人 |
無料プランでは、保存容量、利用人数、履歴、発行件数、高度な自動化などが制限される場合があります。無料か有料かだけで判断せず、必要な機能が対象プランに含まれているかを確認しましょう。
2. フリーランス向けアプリの選び方
2-1. 自分の仕事内容に合った機能があるか
最初に確認したいのは、自分が解決したい課題に対応しているかどうかです。
納期を忘れやすい人には、期限や通知を設定できるタスク管理アプリが適しています。複数のクライアントと仕事をしている人には、案件の進捗を一覧表示できるプロジェクト管理アプリが向いています。
一方、経理作業を効率化したい場合は、銀行口座やクレジットカードとの連携、レシート撮影、請求書作成、確定申告書類の作成などに対応したアプリが候補になります。
必要な機能を整理せずに人気だけで選ぶと、使わない機能が増えたり、別のアプリへ乗り換えたりすることになりかねません。「何を効率化したいのか」を明確にしてから選びましょう。
2-2. 無料プランでどこまで使えるか
無料プランがあるアプリでも、すべての機能を無制限に利用できるとは限りません。
たとえば、登録できるプロジェクト数、保存できるファイル容量、閲覧可能な履歴、請求書の発行数、オンライン会議の時間などに制限が設けられている場合があります。
まずは無料プランや無料体験を利用し、操作性や自分の業務との相性を確認するのがおすすめです。制限によって作業効率が落ちるようになった段階で、有料プランへの移行を検討すると無駄な支出を抑えられます。
2-3. スマホ・PCの両方で使いやすいか
フリーランスは、仕事をする場所が固定されているとは限りません。移動中に予定を確認したり、外出先で領収書を撮影したりすることもあります。
そのため、パソコンだけでなく、スマートフォンやタブレットからも操作できるアプリを選ぶと便利です。単にスマートフォン版が提供されているだけでなく、予定の登録、ファイルの閲覧、請求書の送信など、必要な作業を問題なく行えるか確認しましょう。
2-4. 他ツールと連携できるか
複数のアプリを利用する場合は、データ連携の有無が作業効率を左右します。
タスク管理アプリとカレンダーを連携すれば、期限のある仕事を予定として確認できます。請求書アプリと会計アプリを連携できれば、売上情報を改めて入力する手間を減らせます。
連携機能を選ぶ際は、単に「連携可能」と書かれているかだけでなく、どのデータを、どの方向へ、どの頻度で同期できるかまで確認することが大切です。
2-5. セキュリティやバックアップ体制は安心か
フリーランスが扱うデータには、クライアントの連絡先、未公開資料、契約書、請求情報などが含まれます。情報漏えいが発生すると、信用問題に発展する可能性があります。
アプリを選ぶ際は、通信や保存データの暗号化、二要素認証、アクセス権限、操作履歴、データの出力機能などを確認しましょう。
クラウド上に保存されているからといって、完全なバックアップになるとは限りません。重要な契約書や会計データは、定期的に書き出し、別の保存先にも保管することをおすすめします。
3. フリーランスにおすすめの仕事管理アプリ
3-1. タスク管理アプリ
タスク管理には「Todoist」がおすすめです。仕事内容をプロジェクトごとに分け、期限、優先度、ラベルなどを設定できます。繰り返し発生する仕事も登録できるため、「毎月末に請求書を作成する」「毎週月曜日に案件状況を確認する」といった定例業務の管理にも向いています。
Todoistには無料プランがあり、個人のタスク管理から始められます。プロジェクト、優先度、ラベルなどを使って仕事を分類でき、期限付きのタスクや繰り返しタスクにも対応しています。Todoist+2
Todoist+2
タスクを細かく登録しすぎると管理そのものが負担になるため、最初は「今日」「今週」「今月」の単位で重要な仕事だけを登録するとよいでしょう。
3-2. スケジュール管理アプリ
打ち合わせや納期の管理には「Googleカレンダー」が便利です。仕事用、プライベート用、クライアント別など、複数のカレンダーを分けて表示できます。
予定を共有する相手ごとに閲覧・編集権限を設定できるため、外部パートナーとのスケジュール調整にも活用できます。ただし、公開範囲を誤ると予定名や詳細が相手に表示される可能性があるため、共有時には権限を必ず確認しましょう。Google ヘルプ+1
予定には打ち合わせ時間だけでなく、資料作成や執筆などの作業時間も登録するのがおすすめです。作業時間を先に確保することで、予定を詰め込みすぎるのを防げます。
3-3. プロジェクト管理アプリ
複数工程のある案件には「Trello」が適しています。ボード上にカードを作成し、「未着手」「作業中」「確認待ち」「完了」といったリストへ移動させながら進捗を管理できます。
案件の状態が視覚的に分かるため、Web制作、デザイン、動画制作など、複数の工程や確認作業が発生する仕事と相性がよいでしょう。
Trelloには無料プランがあり、ボードやカードを使った基本的なタスク・プロジェクト管理を始められます。有料プランでは、利用できるボードや表示形式、自動化などの範囲が広がります。Trello+2
Trello+2
3-4. メモ・情報整理アプリ
「Notion」は、メモ、データベース、タスク、マニュアルなどを一つのワークスペースで管理できるアプリです。
クライアントごとの情報、案件の概要、ヒアリング内容、参考資料、作業手順などをページ単位でまとめられます。記事制作の構成案、デザインの要件、Webサイトの更新手順など、後から繰り返し参照する情報の整理に向いています。
Notionには個人向けの無料プランがあり、個人プロジェクトやタスクの整理から利用できます。小規模チーム向けや高度な連携機能を必要とする場合は、有料プランが候補になります。Notion+1
3-5. 時間管理・稼働時間記録アプリ
案件ごとの作業時間を把握したい人には「Toggl Track」がおすすめです。作業を始めるときにタイマーを起動し、終了時に停止するだけで稼働時間を記録できます。
時間単価で請求する案件だけでなく、固定報酬の案件にも有効です。報酬を実際の作業時間で割ることで、案件ごとの実質的な時間単価を確認できます。
Toggl Trackには継続利用できる無料プランが用意されており、Web、デスクトップ、モバイルなどから時間を記録できます。Toggl+2
Toggl+2
4. フリーランスにおすすめのコミュニケーション・営業支援アプリ
4-1. チャット・連絡用アプリ
クライアントやプロジェクトメンバーとの連絡には「Slack」が便利です。案件や話題ごとにチャンネルを分けられるため、メールよりも会話の流れを追いやすくなります。
連絡事項、質問、納品、雑談などをチャンネルで整理すれば、必要な情報を探しやすくなります。ただし、無料プランでは履歴や一部機能に制限があるため、長期間保存したい重要事項は別途文書にまとめましょう。Slackには無料プランと複数の有料プランがあります。Slack+1
4-2. オンライン会議アプリ
オンラインでの商談や打ち合わせには「Zoom」が利用できます。画面共有を使えば、提案資料、デザイン、Webサイトなどを相手と一緒に確認できます。
Zoomには無料のBasicプランと有料プランがあり、無料アカウントでもオンライン会議やチームチャットを利用できます。会議時間や参加人数などの条件はプランによって異なるため、長時間の打ち合わせが多い場合は事前確認が必要です。Zoom+1
打ち合わせ後は、決定事項、担当者、期限をタスク管理アプリやNotionへ記録しましょう。会議を実施するだけで終わらせず、次の行動へつなげることが重要です。
4-3. 名刺・顧客管理アプリ
顧客情報や営業状況の管理には「HubSpot CRM」が役立ちます。連絡先、商談、タスク、メールなどの情報をまとめて管理できます。
「問い合わせ」「ヒアリング」「提案済み」「受注」「失注」といった営業段階を設定しておけば、どの見込み客へ連絡すべきか判断しやすくなります。
HubSpotの無料CRMには、コンタクト管理、商談・タスク管理、メール追跡、ミーティング予約、文書共有などの機能が含まれています。HubSpot
4-4. ポートフォリオ・営業管理に使えるアプリ
実績紹介や営業資料の作成には「Canva」がおすすめです。テンプレートを使って、ポートフォリオ、プレゼンテーション、SNS投稿、提案資料などを作成できます。
Canvaは無料で利用できるオンラインデザインツールで、専門的なデザインソフトに慣れていない人でも始めやすい点が特徴です。無料のポートフォリオサイト作成機能も提供されています。canva.com+2
canva.com+2
営業では、作品を並べるだけでなく、担当範囲、制作期間、課題、工夫した点、成果まで掲載すると、仕事を依頼した後のイメージを持ってもらいやすくなります。
5. フリーランスにおすすめの請求書・契約書作成アプリ
5-1. 請求書作成アプリ
請求書作成には「Misoca」が便利です。フォームに沿って情報を入力することで、請求書を作成し、メール送信や共有リンクなどで取引先へ届けられます。
スマートフォンアプリからも請求書を作成できるため、外出が多いフリーランスにも向いています。適格請求書の作成、取引先情報の管理、源泉徴収税の設定などにも対応しています。Google Play
請求書を発行する際は、宛名、発行日、支払期限、振込先、報酬額、消費税、源泉徴収税、登録番号などを案件ごとに確認しましょう。
5-2. 見積書・納品書作成アプリ
Misocaでは、請求書だけでなく見積書や納品書も作成できます。一度入力した内容を別の書類へ引き継げるため、見積書、納品書、請求書を毎回一から作成する手間を減らせます。Google Play
フリーランスは口頭やチャットだけで仕事を進めず、作業範囲や金額を見積書に明記することが大切です。修正回数、追加料金、納期、支払条件なども記録しておくと、認識のずれを防ぎやすくなります。
5-3. 契約書・電子契約アプリ
オンラインで契約を締結したい場合は「クラウドサイン」が候補になります。契約書をアップロードし、相手へ送信して合意を得た後、締結済みの書類をクラウド上で保管できます。
無料プランでは、契約書の送信、保存、検索といった基本機能を利用できます。受信者は、通常はクラウドサインのアカウントを作成しなくても契約内容を確認して合意できます。クラウドサイン ヘルプセンター+1
業務委託契約書には、業務内容、報酬、納期、成果物の権利、秘密保持、契約解除などの条件を明記しましょう。内容に不安がある場合は、弁護士などの専門家へ相談することも重要です。
5-4. 入金管理に役立つアプリ
入金管理では、請求書を「作成済み」「送付済み」「入金待ち」「入金済み」に分けて管理すると、確認漏れを防ぎやすくなります。
Misocaなどの請求書アプリで書類の状態を管理し、入金後はfreee会計やマネーフォワード クラウド確定申告で銀行明細と照合する方法が効率的です。
支払期限を過ぎても入金が確認できない場合に備え、期限の数日後に確認タスクが自動表示されるよう、TodoistやGoogleカレンダーにも予定を登録しておきましょう。
6. フリーランスにおすすめの会計・確定申告アプリ
6-1. 会計ソフトアプリ
フリーランス向けの代表的な会計アプリとして、「freee会計」と「マネーフォワード クラウド確定申告」が挙げられます。
freee会計は、会計知識が少ない人でも収入や支出を登録しやすいよう設計されています。銀行口座やクレジットカードとの連携によって、経理処理を効率化できます。スモールビジネスを世界の主役に フリー株式会社+1
マネーフォワード クラウド確定申告は、銀行、クレジットカード、電子マネー、ECサイトなどの明細データを取得し、日々の取引入力から申告書類の作成まで進められます。バックオフィスの業務効率化なら「マネーフォワード クラウド」
両方を同時に使うと帳簿が分散しやすいため、基本的にはどちらか一つを選び、年間を通して継続利用するのがおすすめです。
6-2. 確定申告アプリ
freee会計とマネーフォワード クラウド確定申告は、日々の取引記録をもとに確定申告に必要な書類を作成できます。
確定申告直前に一年分をまとめて入力するのではなく、少なくとも月に一度は売上、経費、未入金、事業主貸・事業主借などを確認しましょう。日常的に帳簿を更新しておけば、申告時の入力負担や資料不足を減らせます。
アプリが勘定科目を提案しても、登録内容が必ず正しいとは限りません。事業とプライベートの支出が混在している場合や、固定資産、家事按分、消費税などの処理が必要な場合は、税理士や税務署へ確認してください。
6-3. 経費精算・レシート管理アプリ
経費入力を効率化するには、レシートを受け取った時点で撮影する習慣をつけましょう。
freee会計では、スマートフォンでレシートを撮影して日付や金額をデータ化し、画像と取引情報を関連付けられます。銀行口座やクレジットカードの明細も取り込めるため、現金払いとキャッシュレス決済をまとめて管理できます。Google Play
マネーフォワード クラウド確定申告も、アプリでレシートを撮影して入力できるほか、金融関連サービスから取引明細を取得できます。バックオフィスの業務効率化なら「マネーフォワード クラウド」
6-4. 銀行口座・クレジットカード連携が便利なアプリ
銀行口座やクレジットカードを会計アプリと連携すると、日付、金額、摘要などの明細を自動取得できます。手入力する件数を減らせるほか、取引の入力漏れを見つけやすくなる点もメリットです。
経理をさらに簡単にするには、事業専用の銀行口座とクレジットカードを用意しましょう。プライベートの支出と分けることで、仕訳の判断や残高確認がしやすくなります。
連携後も自動登録に任せきりにせず、重複、未登録、対象外、個人利用などがないか定期的に確認することが大切です。
6-5. 青色申告に対応したアプリ
freee会計とマネーフォワード クラウド確定申告は、青色申告と白色申告の両方に対応しています。マネーフォワードでは、入力データをもとに申告書類を作成でき、青色申告・白色申告のいずれにも対応しています。バックオフィスの業務効率化なら「マネーフォワード クラウド」
青色申告特別控除には、10万円、55万円、一定の要件を満たした場合の65万円控除があります。65万円控除を受けるには、複式簿記による記帳などに加え、e-Taxによる申告または一定の電子帳簿保存要件を満たす必要があります。国税庁
アプリを使っているだけで控除要件を満たすわけではありません。申請手続き、記帳方法、提出期限、電子申告の方法まで確認しましょう。
7. フリーランスにおすすめのファイル管理・作業効率化アプリ
7-1. クラウドストレージアプリ
ファイル管理には「Google Drive」が便利です。提案書、見積書、契約書、画像、動画、納品データなどをオンライン上へ保存し、パソコンやスマートフォンからアクセスできます。
共有リンクを発行できるため、メールへ大容量ファイルを直接添付せずに資料を共有できます。Google Driveは、安全なクラウドストレージとファイル共有のためのサービスとして提供されています。Google Workspace
フォルダは「クライアント名/案件名/年度や日付」の順に整理し、ファイル名にも日付や版数を入れると、最新データを判別しやすくなります。
7-2. 文書作成・表計算アプリ
Google Driveと組み合わせて、GoogleドキュメントやGoogleスプレッドシートも活用できます。
Googleドキュメントは、パソコンだけでなくスマートフォンやタブレットからも閲覧・編集できます。オフラインでの作成や編集にも対応しており、コメント機能を使った共同作業も可能です。Google Workspace
文章や議事録はGoogleドキュメント、売上計画や案件一覧はGoogleスプレッドシートというように使い分けるとよいでしょう。ただし、会計帳簿を表計算だけで管理すると入力ミスが発生しやすいため、確定申告には会計アプリの利用がおすすめです。
7-3. パスワード管理アプリ
複数のアプリやクライアント環境へログインするフリーランスには、「1Password」が役立ちます。
パスワード、パスキー、機密情報などを保管でき、端末間で利用できます。1Passwordはパスキーの作成・保存・共有にも対応しています。1Password+1
同じパスワードを複数サービスで使い回さず、サービスごとに長く複雑なパスワードを設定しましょう。1Passwordは14日間の無料体験を提供していますが、継続利用は基本的に有料です。Google Play
7-4. 自動化・連携アプリ
作業を自動化するときは、まず利用中のアプリに標準搭載されている連携機能を確認しましょう。
たとえば、タスクの期限をカレンダーへ表示する、フォームから受け取った情報を顧客管理へ登録する、請求情報を会計へ反映するといった連携が考えられます。
最初から複雑な自動化を組むのではなく、毎週または毎月繰り返している単純作業から自動化するのがポイントです。自動化後も定期的に処理結果を確認し、重複登録や連携エラーが発生していないかチェックしましょう。
7-5. 集中力を高めるアプリ
集中力を高めるには、専用アプリを増やすより、Todoist、Googleカレンダー、Toggl Trackを組み合わせる方法が実践的です。
Todoistでその日に取り組むタスクを絞り、Googleカレンダーで作業時間を確保し、Toggl Trackで実際の作業時間を記録します。作業中はスマートフォンやパソコンの集中モードを有効にし、不要な通知を止めましょう。
25分から50分程度の作業時間と短い休憩を交互に設定すると、長時間の作業でも集中を維持しやすくなります。
8. 目的別|フリーランスにおすすめのアプリ組み合わせ例
8-1. 初心者フリーランスにおすすめの組み合わせ
初心者は、次の5つから始めるとよいでしょう。
Todoist:やるべき仕事と期限の管理
Googleカレンダー:打ち合わせと作業時間の管理
Google Drive:資料や納品データの保存
Misoca:見積書・請求書の作成
freee会計:売上・経費・確定申告の管理
最初から高機能なアプリを多数導入するのではなく、タスク、予定、ファイル、請求、会計の5分野を整えることが重要です。
8-2. デザイナー・クリエイター向けの組み合わせ
デザイナーやクリエイターには、次の組み合わせがおすすめです。
Trello:制作工程と修正状況の管理
Notion:要件や参考資料の整理
Canva:ポートフォリオや提案資料の作成
Google Drive:画像や納品データの共有
Slack:クライアントとの連絡
Toggl Track:制作時間の計測
修正依頼はチャットだけに残さず、TrelloやNotionへ転記し、対応済みかどうかを確認できる状態にしましょう。
8-3. ライター・編集者向けの組み合わせ
ライターや編集者には、次の組み合わせが向いています。
Todoist:執筆期限と確認事項の管理
Notion:企画、構成、取材メモの整理
Googleドキュメント:原稿作成と共同編集
Googleカレンダー:締め切りと取材予定の管理
Toggl Track:記事ごとの執筆時間の記録
記事ごとの報酬と作業時間を記録しておくと、得意分野や収益性の高い案件を分析できます。
8-4. エンジニア・Web制作者向けの組み合わせ
エンジニアやWeb制作者には、次の組み合わせがおすすめです。
Trello:開発工程や修正タスクの管理
Notion:仕様書や手順書の作成
Slack:チーム内コミュニケーション
Zoom:要件定義やレビュー
Google Drive:資料と納品データの共有
1Password:ログイン情報や認証情報の管理
クライアントのIDやパスワードをチャットで直接送らず、安全な共有方法を選びましょう。契約終了後は、不要になったアカウントや権限を速やかに削除します。
8-5. 個人事業主の経理を効率化する組み合わせ
経理業務を効率化する場合は、次の組み合わせが有効です。
Misoca:見積書・請求書の作成
freee会計またはマネーフォワード クラウド確定申告:記帳と申告
Google Drive:契約書や証憑の保管
Todoist:請求日、入金確認日、申告期限の管理
1Password:金融・会計サービスの認証情報管理
会計アプリは一つに絞り、事業用口座と事業用カードを連携しましょう。毎月決まった日に帳簿と残高を確認すると、確定申告前に慌てにくくなります。
9. フリーランスがアプリを導入するときの注意点
9-1. アプリを増やしすぎない
便利そうなアプリを次々に導入すると、情報の保存場所が分からなくなります。
「予定はGoogleカレンダー」「タスクはTodoist」「案件資料はNotion」「ファイルはGoogle Drive」のように、役割を明確にしましょう。同じ用途のアプリを複数使わないことも大切です。
新しいアプリを追加するときは、既存アプリでは解決できない課題があるかを確認してください。
9-2. 無料プランと有料プランの違いを確認する
無料プランでは、保存容量、履歴、利用人数、発行件数、共有権限などが制限されることがあります。
料金だけでなく、業務に必要な機能がどのプランに含まれているかを確認しましょう。有料プランを契約する場合は、月額料金だけでなく、ユーザー数や送信件数に応じた追加料金も確認する必要があります。
9-3. 重要データのバックアップを取る
クラウドサービスにも、アカウント停止、誤削除、同期ミス、障害などのリスクがあります。
契約書、請求書、会計データ、納品物などは定期的に書き出し、別のクラウドストレージや外部記憶媒体にも保存しましょう。特に会計データは、年度終了後に帳簿や申告書をPDF・CSVなどで保存しておくと安心です。
9-4. クライアントとの共有範囲に注意する
共有リンクを発行するときは、リンクを知っている全員が閲覧できる設定になっていないか確認しましょう。
クライアントごとにフォルダを分け、必要なファイルだけを共有します。編集権限が不要な相手には、閲覧またはコメント権限を設定してください。
契約終了後は共有設定を見直し、不要なアクセス権限を削除しましょう。
9-5. 確定申告前に設定を見直す
確定申告前には、銀行口座やクレジットカードの連携状態、事業区分、消費税設定、開始残高、未処理明細などを確認します。
連携が途中で停止していると、取引が帳簿へ反映されていない可能性があります。売上と請求書、経費と証憑、帳簿残高と実際の口座残高が一致しているかも確認しましょう。
不明な取引を申告直前まで放置せず、早めに税理士や税務署へ相談することが大切です。
10. フリーランス向けアプリに関するよくある質問
10-1. フリーランス初心者が最初に入れるべきアプリは?
最初に導入したいのは、タスク管理、スケジュール管理、請求書作成、会計、ファイル管理のアプリです。
具体的には、Todoist、Googleカレンダー、Misoca、freee会計またはマネーフォワード クラウド確定申告、Google Driveの組み合わせが使いやすいでしょう。
仕事が増えてから、Slack、Trello、Notion、HubSpot CRMなどを追加する方法がおすすめです。
10-2. 無料で使えるおすすめアプリはある?
Todoist、Googleカレンダー、Trello、Notion、Toggl Track、Slack、Zoom、HubSpot CRM、Canva、Google Driveなどには無料で利用できるプランや機能があります。
ただし、履歴、容量、利用人数、会議時間、プロジェクト数などに制限がある場合があります。まずは無料プランで試し、制限が業務に影響する段階で有料プランを検討しましょう。
10-3. 請求書アプリと会計アプリは別々に必要?
必ずしも別々に用意する必要はありません。会計アプリに請求書作成機能が含まれていれば、一つのサービスへまとめることも可能です。
一方、請求書の操作性やデザインを重視する場合はMisoca、会計と確定申告はfreee会計またはマネーフォワードというように分けてもよいでしょう。
別々に使う場合は、売上を二重入力しなくて済むよう、データ連携やCSV出力に対応しているか確認してください。
10-4. スマホだけで確定申告はできる?
申告内容や利用するサービスによっては、スマートフォンだけで確定申告書を作成し、e-Taxで送信できます。
国税庁はスマートフォンを使った申告に対応しており、スマートフォンのマイナンバーカード機能を利用して申告書の作成やe-Tax送信を行う仕組みも提供しています。利用には対応端末や事前設定が必要です。国税庁+2
国税庁+2
ただし、取引件数が多い場合や、複雑な仕訳、固定資産、家事按分、消費税申告などがある場合は、パソコンのほうが確認しやすいことがあります。
10-5. アプリで仕事管理を効率化するコツは?
仕事管理を効率化するには、次のルールを決めることが重要です。
新しい仕事を受けたら、その場で期限を登録する
毎朝、その日に取り組むタスクを3つ程度に絞る
打ち合わせ後に決定事項と担当者を記録する
毎週、進行中の案件と未入金を確認する
毎月、売上・経費・口座残高を確認する
同じ作業はテンプレート化する
情報の保存場所を用途ごとに固定する
アプリの機能をすべて使いこなす必要はありません。自分の業務で繰り返し発生する作業を一つずつ整理し、負担を減らせる機能から取り入れましょう。
まとめ
フリーランスにおすすめのアプリを活用すれば、タスクや納期の管理、クライアントとの連絡、見積書・請求書の作成、入金確認、経費処理、確定申告などを効率化できます。
初心者は、Todoist、Googleカレンダー、Google Drive、Misoca、freee会計またはマネーフォワード クラウド確定申告など、基本的な業務を支えるアプリから導入するのがおすすめです。
アプリを選ぶときは、無料かどうかだけでなく、仕事内容に必要な機能、スマートフォンでの使いやすさ、他サービスとの連携、セキュリティ、データ出力の可否を確認しましょう。
多くのアプリを導入することよりも、情報の保存場所と運用ルールを決めることが重要です。まずは負担の大きい作業を一つ選び、それを効率化できるアプリから試してみましょう。

